連載
#119 #小山コータローの4コマ劇場
一風変わった心霊スポットで恐怖の体験 「怖がらすとこあってる?」
確かに響きは似ている
怖い話はとても苦手です。オバケは信じていないのですが、信じていないだけに、あたかも居るのが当たり前のように進んでいく怪談話に、恐怖を感じてしまいます。
いや、ほんと信じてないんですよ。オバケが怖いんじゃなくて、いないオバケをいるとしながら話が進んでいく状況に恐怖しているだけなんです。
本当にオバケなんていないんですよ。
「見〜た〜な〜!!」
見てないですよ。何にも見てないです。オバケなんていないんだから。見えないでお馴染みなんだから。壁をスーーッじゃないんですよ。
「お前だーーー!!」
急に大声でみっともない。だいたい初対面でそんな言い方ないですよ。これは足がないとかじゃなくて、常識がないだけですよね。ガッカリです。
「この霊は、自分が幽霊だという事にまだ気づいてないみたいですね。かわいそうに…」
幸せ者ですよ気付いてないんだから。生きてると思って「イェーイ!」の心持ちで写真に映り込んでるんだから。
「見〜た〜な〜!」
見てないですよ。オバケ怖いんだから。
<こやま・こーたろー>
漫画家。「違和感」を作風とし、漫画家のSNS「コミチ」やTwitterで毎日4コマ漫画を発信中。前後関係を無視したセリフや、突拍子もない理不尽な展開が得意。初の書籍「デリシャス・サンド・ウィッチーズ」(扶桑社)発売中。Twitterアカウントは@MG_kotaro。
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