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長ーーーい胴体も〝完全再現〟ダックスフント、ゆるカワ木彫りが人気
「急に始めたくなった」作者のこだわり
長い胴体と短い足が特徴の犬・ダックスフント。その見た目をデフォルメしつつ再現した木彫り作品が、ツイッター上で人気を呼んでいます。あまりにも緩く可愛らしいと、心をわしづかみにされる人が続出しているのです。どのような経緯で手掛けたのか、作者に話を聞きました。(withnews編集部・神戸郁人)
写っているのは、ダックスフントの木製彫刻です。垂れ気味の目と、もきゅもきゅとした形の口元。丸っこいお尻と、そこからぴょこんと突き出た尻尾も、愛らしさを醸し出しています。
きわめつけは、胴体部分の造形です。実在の犬以上に長さが強調され、極端に短い四肢も、見る人にコミカルな印象を与えます。
「リムジンっぽくてすごく好き」「ダーーーーックスフンドだ」「長すぎて可愛い」。ツイートには好意的なコメントが連なり、6万近い「いいね」もつきました。
ダックスフンド彫りました pic.twitter.com/mu9f3u3Mz9
— たのしい木彫り (@kibori_tanoshii) April 25, 2022
作者は神奈川県在住のイラストレーター・フナカワさん(27・@funakawana)です。著書に白い社会人アザラシ「オレアザラシ」が、日常の「あるある」ネタを体験する漫画『オレアザラシの食う寝るにゃんこ』(文藝春秋)があります。
ほんわかとしたタッチのキャラクターが活躍する、優しい世界観のイラスト作品を生み出してきたフナカワさん。今年の2月頃、「急に木彫りを始めたくなり」、YouTubeで作り方の解説動画を見つつ、自作するようになったそうです。
「リアルな木彫りよりも、普段自分が描いているような、緩いイラストを表現したい。製作の際に、そんなことを考えています。形を作っていくプロセスは、割と単純作業なので、無心になれるのが面白いです」
素材にはシナやキリなど、柔らかい木を選択。表面に下絵を描き、形を整えて立体にしていきます。長さ約20センチ、高さ・幅約3センチのダックスフントは、一週間弱かけて仕上げました。全体的に丸みを出すことを意識したといいます。
ちなみに犬の血統書発行団体ジャパンケネルクラブによると、ダックスフントの読みはドイツ語由来です。英語の場合「ダックスフンド」と濁ります。今回はフナカワさんにとってなじみ深い後者の表現を、作品名に採用しました。
フナカワさんは他にも、「アリクイ」「何も考えていない恐竜」など、様々な生き物の木彫り作品を手掛けてきました。癒やし系の外観が目にも楽しく、「たのしい木彫り」アカウント上の関連写真には、数千~数万の「いいね」がついています。
いわく、自らが好きな動物をモチーフにしているそうです。友人の意見を参考にすることもあるといい、いずれは展示会が開けるよう、精力的に新作を発表していきたいと考えています。
そして今回、ダックスフントの作品が注目を集めた点については、次のように語りました。
「面白い・かわいいかな?と不安だったので、たくさん反響をいただけてうれしいです」
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