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連載

#86 コミチ漫画コラボ

出社最終日…〝面倒くさい後輩〟が駆け寄ってきて渡したプレゼント

「衝撃と反省」 実体験をマンガで描く

指導員を務めた後輩・江口さんとのやりとりを「一刻も早くフタしたい」と思っていたけれど…
指導員を務めた後輩・江口さんとのやりとりを「一刻も早くフタしたい」と思っていたけれど… 出典: 雨森睡さんのマンガ「後輩と私」

目次

自分の仕事で手いっぱいななか、後輩の指導が内心「面倒だな」と感じていた女性。転職が決まって「早く後輩の前から逃げ出したい」と思っていましたが、最終日に後輩が取った意外な行動とは――。実体験をベースにマンガを描いたという作者の雨森睡さんに、作品に込めた思いを聞きました。

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雨森睡さんのマンガ「後輩と私」:5年間働いていた会社を退職する女性は、指導を担当した後輩の前から早くいなくなりたい思いでした。精いっぱい指導し、丁寧に接したつもりでしたが、自分の仕事で心の余裕はゼロ。内心「面倒だな」と感じ、それに罪悪感もおぼえていました。しかし最後の出社日、後輩から声をかけられて――。マンガのSNSを運営する「コミチ」とwithnewsのマンガ募集企画「#わたしの嬉しかったプレゼント」に応募し、大賞を受賞しました。

後輩に負い目があったけれど

このマンガは雨森さんが退職したときの実体験がベースになっています。

「自分が100%の親切や思いやりをもって接することができていないときに、思いがけない好意や善意を受けたことがあって。いつか描きたいと思っていたエピソードでした」

自分の仕事にも忙しい中で、慣れていない新人教育をしなければいけないプレッシャー。十分な指導ができていないように感じる負い目。「面倒くさい」と思ってしまうことへの罪悪感……。

出典:雨森睡さんのマンガ「後輩と私」

「実際に後輩がお礼を言ってくれた時、私はフリーズしちゃって。こっちは『面倒だな』って気持ちがあったのにプレゼントまでくれて、とにかく申し訳ない気持ちになりました(笑)。その衝撃と反省の気持ちに、これを読んで共感してくれる人がいたらいいなと思って描きました」と振り返ります。

娯楽って偉大 生み出し手になれたら

28歳の雨森さんが本格的にマンガを描き始めたのは今年3月からといいます。

「会社員時代、マンガを読むのが一番の癒やしで支えでした。『小さな楽しみ』を支えに生きている人ってたくさんいますよね。娯楽って偉大だなぁと思って。自分もその生み出し手になりたいと思ったのがきっかけです」

もともと絵を描くことには興味があり、絵画教室にも月数回通っていました。しかし平日は仕事で疲れ果て、休日は睡眠不足を補って、たまった家事を片付けたらあっという間に過ぎていきます。なかなかマンガを描く時間はとれませんでした。

出典:雨森さんのマンガ「後輩と私」

20代後半となるなかで「自分の本当にやりたいことって何だろう」と考えるようになり、昨年、会社を退職。ついにマンガ制作に挑戦することにしました。

昨年の秋ごろからマンガの描き方の本を読んで勉強し、ネットで調べてデジタル作画のための機材をそろえました。「全てが手探りで、ゼロからのスタートでした」と振り返ります。

アナログタッチな表現を模索

今回の作品が3作目という雨森さん。初めてコミチに投稿してみようとサイトをのぞき、自分の体験にマッチするテーマを見つけました。

アナログタッチな絵が好きで、できるだけ手描きのような表現に近づけようとさまざまなペンや設定を試行錯誤。2~3週間で描き上げたといいます。

出典:雨森睡さんのマンガ「後輩と私」

アップした作品に反響があったり、レビューコメントをもらったりしたことも学びがあったそうです。

「自分では気づかなかったところにハッとさせられて。人にマンガを見てもらうのって大切なんだなと感じました」

読者が没頭できるマンガを

いつかは長いストーリーものやファンタジー作品も描いてみたいという雨森さん。今は、自分の体験で印象に残っていることなどを短いページ数で描きながら、だんだんページ数を増やしていけたらと考えているそうです。

「私にとってのマンガはお酒や麻薬みたいに、現実を忘れて没頭して違う世界にいくようなものでした。自分も、読者が没頭できる、のめり込めるマンガを描けるようになりたいです」

雨森睡さんのTwitterはこちら→https://twitter.com/amamorisui000
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