連載
#73 #小山コータローの4コマ劇場
忍者の秘伝の巻物、ついに伝授と思いきや 「小分けに便利」な仕掛け
少しだけだぞ
忍者といえば、僕が高校生の時の修学旅行最終日が忍者村だったことを思い出します。
まず、忍者村についてすぐゲームセンタースペースがありました。こんなにすぐ忍者要素も村要素も捨てることができるんだなと思っていたところ、僕たちの横を誰かが走り去りました。
するとすぐ忍者が後に続き「みんなも一緒にあいつを追いかけてくれぬか!?」とお誘いがありました。
「忍者が高校生に助けを求めるなんてご法度!」などという固定概念は伊賀と甲賀にしかないのです。
そんな忍者のお誘いを断った僕らは、お休み処で団子を食べながらお茶を飲んで、すこし村を散歩しました。
すると先程のお誘い忍者が草葉の影でしゃがんでいました。完全に目が合いましたが「こいつらは誘いに乗らない抜け忍だ」と言わんばかりに目を逸らされ、今度はなにも誘ってくることはありませんでした。
そこからは「忍者と絡みたくない」「忍者と目を合わさないようにしたい」という気持ちが強くなり、僕らは結局、夕方まで忍びの者となるしかありませんでした。
結果を見れば、全て忍者の術中というわけです。
ドロン!
<こやま・こーたろー>
漫画家。「違和感」を作風とし、漫画家のSNS「コミチ」やTwitterで毎日4コマ漫画を発信中。前後関係を無視したセリフや、突拍子もない理不尽な展開が得意。初の書籍「デリシャス・サンド・ウィッチーズ」(扶桑社)発売中。Twitterアカウントは@MG_kotaro。
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