MENU CLOSE

ネットの話題

徳島の「カップうどん」にうれしい〝スタバ効果〟 コロナ禍で開発

徳島県藍住町の「セルフうどん関」が販売しているカップうどん
徳島県藍住町の「セルフうどん関」が販売しているカップうどん 出典: セルフうどん関

目次

SNS上で数々の「ご当地素材」が話題になったスターバックスの47都道府県フラペチーノ。うどん県として有名な香川県では「うどんフラペチーノ」を期待する声が上がるも実現しませんでしたが(実際は和三盆抹茶)、隣の徳島県のうどん店にうれしい「スタバ効果」が現れました。昨年から発売を始めた「カップうどん」がTwitter内で紹介され、運営しているアカウントにも通常の数倍の反響があったそうです。カフェのドリンクを意識したユニークなメニューはどのようにして生まれたのか、開発者に話を聞きました。

【PR】手話ってすごい!小学生のころの原体験から大学生で手話通訳士に合格

だしにこだわりのうどん店

どんぶりのような容器ではなく、カフェで手にするようなカップに入ったうどんをテイクアウト用で販売しているのは、徳島県藍住町にある「セルフうどん関」です。県内のセルフうどん店で経験を積んだ関原努さんが2018年に開業しました。

「だしを喰う」というコンセプトのもと、国産のかつお節や煮干しなど計6種類の節を使っただしをかけたうどんが自慢。だしを使ったサイドメニューの「かけ茶漬け」も人気です。

昼休みの会社員やショッピングモールの行き帰りで訪れる家族連れなどに愛される店ですが、新型コロナによる営業の制限によって売り上げは大幅に減少しました。「いつもオーナー(関原さん)と『どうする、どうする』と言っています」と関原さんの元部下で一緒に独立した、副代表の橋爪真理子さんは語ります。

国産のかつお節や煮干しなど計6種類の節を使っただしをかけたうどんが自慢「セルフうどん関」=徳島県藍住町
国産のかつお節や煮干しなど計6種類の節を使っただしをかけたうどんが自慢「セルフうどん関」=徳島県藍住町 出典: セルフうどん関

コロナ禍の打開策として開発も……

コロナ禍の厳しい状況を打開しようと、テイクアウト用に新たな商品開発をしていたなかでカップうどんは誕生しました。「コロナ前は男性客が多かったので、女性も気軽に立ち寄ってもらえるようなメニューを作りたかったんです」と橋爪さん。SNSで投稿してもらえるよう、見た目にもこだわっていたところ、ドリンク用のカップにうどんを入れることを思いつきました。

小サイズのメニューに容器代の50円を上乗せし、昨年6月から発売を始めたカップうどん。地元メディアにも取り上げられ、店の起爆剤になるかと思いきや来店客の反応はいま一つだったそうです。

「最初はもの珍しさもありましたが、やはりなじみがなかったようで。はやるまでにはなりませんでした」と橋爪さん。それでも、「タピオカのように広めたい」と自身のTwitterや店のInstagramで発信を続け、地域の学校から150個の注文を受けたこともありました。

「うどんフラペ」の流れで注目

そして今年6月、再び冷たいうどんのシーズンに入ったタイミングで、カップをリニューアルしました。店のロゴである「We “eat”dashi by SEKI」をあしらい、より「カフェ風」に。知人が制作したポップをアップした数日後にスターバックスの発表があり、「うどんフラペ」がTwitterで盛り上がりました。

この盛り上がりのなかで、カップうどんを取り上げたツイートが話題になり、橋爪さんのTwitterにも通常より大きな反応が集まりました。

「去年からカップうどんをしておりますが、今年ほど注目していただけることはなかったです。本当にうれしいし、感謝しかありません」とツイートをした橋爪さん。スタバ本家の「カスタマイズ」に触発され、ネギ増量などのトッピングメニューのポップも用意するなど、「追い風」に乗った発信もしています。

売り上げへの影響は

ただ、SNSでの反響が売り上げに影響を与えているかというと「今はまだ……」と答えた橋爪さん。香川県を始め、県外からの反響が多いからだそうですが、そのこと自体は新たに店を知ってもらえていると前向きに捉えています。

「SNSでは『コロナが落ち着いたら行きたい』というようなコメントもいただきました。元々、コロナが収束したときに訪れてもらえるような地域外のファンも増やしたくて発信を続けていたので、反響をもらえるだけでもうれしいです。地元のお客さんを大切にしながらも、カップうどんが新しい食べ方として広がるよう発信を続けていきたいと思います」

ちなみに、カップうどんはホットも対応しているそうですが、「麺がのびるのが早いので、早めに食べてもらうことをオススメしています」とのことでした。

関連記事

PICKUP PR

PR記事

新着記事

CLOSE

Q 取材リクエストする

取材にご協力頂ける場合はメールアドレスをご記入ください
編集部からご連絡させていただくことがございます