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「健康にならなきゃ」じゃ疲れちゃう 話題のキウイCMに込めた思い
「こうしなきゃ」とか「こうすべき」とか 心が先に疲れちゃうよ
「こうしなきゃ」とか考えがちだけど、心が先に疲れちゃうよ――。果物のキウイのキャラクター「キウイブラザーズ」がそう歌い上げるゼスプリのCMが反響を呼んでいます。公開された日にはTwitterのトレンドにも入るほど。なぜ「ヘルシーは楽しもう」を伝えたいと思ったのか、話を聞きました。
5月6日に公開されたCM。バナナ先輩が自宅で筋トレを始めますが、「トレーニングに休日なし」「サボったら負け!」と壁に貼って自分を追い込み、〝三日坊主〟になってしまいます。
そんな先輩に、キウイブラザーズが語りかけます。「ヘルシーは楽しもう!」
「この時期に胸に刺さる」などSNSには多くの共感の声が寄せられています。
ゼスプリでは昨年のCMから「ヘルシーは楽しもう」「楽しみながら健康になろう」というメッセージを伝えてきたといいます。
今年、さらに強化したのは「ストイックになりすぎない」というポジティブなメッセージ。背景にあるのは「コロナ疲れ」です。
マーケティング担当の葭山(よしやま)浩史さんは「自粛生活もテレワークも1年以上となり、社会全体に『コロナ疲れ』があるのではないかと考えました」と話します。
一方で社会の健康意識はどんどん高まり、〝コロナ太り〟や〝免疫力〟といったワードもよく見かけます。
「意識が高まること自体はいいことだと思いますが、『健康になりたい』が『健康でいなきゃいけない』に変わり、『もっとストイックでいないと』『周りも気を遣っているから自分もそうしないと』といった〝べき論〟が高まりすぎているんじゃないかと感じました」
自分にとって心地よい健康や、「楽しい健康」からずれているのでは――。そんな課題感があったそうです。
「楽しく健康になれた方がいいし、楽しくないと続きません。CM制作では、『おいしくて健康にもいいキウイ』が役に立てることは何かを考え、ポジティブに伝えることを意識しました」と振り返ります。
同様にポジティブなメッセージを伝えた2020年のCMも大きな反響を呼び、CM総合研究所が発表した2020年CM好感度ランキングの作品別総合第1位も獲得しました。
今年のCMも、公開初日にツイッターのトレンドに「ゼスプリ新CM」が入ったほど。
葭山さんは「『待ってました』という反応がとても嬉しかったです。『じーんとした』『心が軽くなった』といった声もいただきました」と話します。
ゼスプリのCMに、日本独自のキャラクター「キウイブラザーズ」が登場したのは2016年から。
「キウイの魅力がより伝わり、CMだけでなく店頭やパッケージも含めた一貫でコミュニケーションできるものは何か」と検討してつくられたそうです。
消費者にも好感を持って受け入れられ、LINEスタンプや絵文字も人気。世界各国それぞれでプロモーションは違いますが、韓国やヨーロッパでも「キウイブラザーズ」が活用されているそうです。
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— ゼスプリキウイ公式 (@zespri_jp) May 6, 2021
CMオンエア記念!
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オレたち、#キウイブラザーズ の
LINE絵文字がついに登場🥝
アゲリシャス😂な時も
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キウイブラザーズ③基本の絵文字https://t.co/lIeIJc5hWV#ゼスプリ pic.twitter.com/o58Kups456
「皮をむくのが面倒」「価格が高い」といった理由から、特に仕事や子育てで忙しい男性20〜50代、女性30〜40代で果物の消費量が顕著に減っています。しかしキウイの1世帯あたりの消費量は右肩上がりです。
半分に切ってスプーンですくうだけで食べられる手軽さが受け入れられ、2012年にジューシーで甘い、果肉がイエローの「サンゴールドキウイ」が発売されて、子どもをはじめ甘みを好む人がよく食べている影響も大きいといいます。現在の販売数のうち半数以上がサンゴールドになっているそうです。
葭山さんは5年前に始まったキウイブラザーズが果たした「親しみをもってもらう」という役割も大きいと考えています。
キウイブラザーズが「恋のマイアヒ」にあわせて歌って踊る「アゲリシャス」(気分が上がる+デリシャスの造語)のCMは、子どもたちがまねして踊るほどでした。
キウイは栄養素の充足率がバナナやリンゴなど身近なフルーツと比べても一番高く、グリーンキウイは食物繊維、サンゴールドはビタミンCが豊富だといいます。
「ジム通いは続きませんでしたが、キウイを毎日食べるのは続いています」と笑う葭山さん。幅広い世代にキウイを味わってほしいと話しています。
「今後も、ゼスプリが掲げるメッセージ『ヘルシーを、やみつきに。』をベースにしながら、消費者の課題をキウイの観点から解決できるポイントを探っていきたいです」
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