連載
#61 コミチ漫画コラボ
「どこかに」いたあの人の死、コロナ禍の変化…漫画で描く2020年
マンガのSNSを運営する「コミチ」とコラボして、「#わたしの2020年」をテーマに募集しました。
"未知"のウイルスが蔓延し始めた2020年春、対面コミュニケーションの代替策として一気に広まったオンラインの飲み会やランチ会、雑談。作者のはるか180cmさんは、コロナ前より多くの人に会えても、「物足りなさ」が残ったと振り返ります。
「合わない視線」「人工的な声」「手のひらサイズのガサガサな姿」。オンラインのコミュニケーションによって、「世界の解像度が下がってしまった」とする表現が腑に落ちました。イラストも言葉も魅力的な作品です。
いつもテレビで見ていた人の存在は、思った以上に大きい。2020年、著名人の自死が相次ぎ、ニュース速報を見るたびに強いショックを受けました。
作者いぬパパさんは、ある女性俳優が人生に大きな影響を与えたと振り返ります。
「全く会うことはなくても世界のどこかにいるということと、どこにもいないということは違うんだな」。この言葉は重く、とても考えさせられる作品でした。
外出自粛での子どものストレスを解消するため、人工芝を導入したうさ/さん。家族3人で楽しく遊んでいた様子が伝わってきました。こんなときだからこそ、日頃の小さな幸せを感じられることが大切なのだと思います。
当たり前が失われたとき、そこからどんな一歩を出せるかで気持ちが変わります。家で遊び方を模索した日々は、afterコロナでも役に立つかもしれません。
タイトルがすべて物語っているのですが、細かい描写がじわじわきます。外出自粛要請が出て仕事がなくなったフリーカメラマンのオレカタ!さん。それまでも投資をしていましたが、「こうなったら株でなんとかするしかない」と奮起します。
しかし……。
コロナ禍で振り回される投資家の描写は興味深いのですが、妻とのテンポの良い掛け合いも魅力的。これは夫婦の助け合いを描くマンガなのかもしれません。
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