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バカかおまえ!激怒されると思ったら…夜廻り猫が描くおつかい

夜廻り猫が描く「おつかい」
夜廻り猫が描く「おつかい」

目次

「小麦粉買ってきて」。お姉ちゃんからそう言われ、110円を握りしめてお店へ向かった男の子。しかし、手を開いたときに落としてしまって――。「ハガネの女」「カンナさーん!」などで知られ、ツイッターで「夜廻り猫」を発表してきた漫画家の深谷かほるさんが「おつかい」を描きました。

きょうはお姉ちゃんがお好み焼きつくるから

「今日はお姉ちゃんが洗濯してお好み焼きつくるから、百均で小麦粉買ってきて 絶対なくすなよ!」

そう言われた男の子は、手渡された硬貨を握りしめて走り出します。
確認しようと手を開いた瞬間、100円玉がぽろり。「お姉ちゃんが怒る もう家に帰れない」と大泣きします。

夜の街を夜周り中の猫の遠藤平蔵と子猫の重郎は、男の子の涙の匂いに気づき、話しかけます。「大丈夫 ついて行くから一緒に謝ろう」

想像通り、玄関でお姉ちゃんは「落としたぁ!?バカかおまえ あんなに言ったのに」と怒鳴りつけます。

それを見た遠藤は、男の子の袖をカプリとかみます。するとお姉ちゃんは「こら野良猫 何すんだ」と靴を投げ、男の子を抱きしめます。
「大丈夫か?」と心配するお姉ちゃんに、男の子は「うん ごめんね」と言います。
陰からふたりの様子を見ていた遠藤と重郎は、にこっと笑うのでした。

堂々と助けを受けられる社会に

作者の深谷さんは「コロナの影響もあり、大変な年になりました。特にシングル親の家庭では、食べるものにも事欠いている場合があるという新聞記事を読みました」と言います。

「母と子で1日2食にしている、親は2日に1食にしているといった状況では、健康を害してしまいます。
『自助・共助』と言うだけでなく、『公助』で誰も飢えさせないでほしい。
堂々と助けを受けられなくては、心身の健康は守れないからです」と話しています。

【マンガ「夜廻り猫」】
猫の遠藤平蔵が、心で泣いている人や動物たちの匂いをキャッチし、話を聞くマンガ「夜廻(まわ)り猫」。
泣いているひとたちは、病気を抱えていたり、離婚したばかりだったり、新しい家族にどう溶け込んでいいか分からなかったり、幸せを分けてあげられないと悩んでいたり…。
そんな悩みに、遠藤たちはそっと寄り添います。
遠藤とともに夜廻りするのは、片目の子猫「重郎」。姑獲鳥(こかくちょう)に襲われ、けがをしていたところを遠藤たちが助けました。
ツイッター上では、「遠藤、自分のところにも来てほしい」といった声が寄せられ、人気が広がっています。

     ◇

深谷かほる(ふかや・かおる) 漫画家。1962年、福島生まれ。代表作に「ハガネの女」「エデンの東北」など。2015年10月から、ツイッター(@fukaya91)で漫画「夜廻り猫」を発表し始めた。第21回手塚治虫文化賞・短編賞を受賞。単行本7巻(講談社)が2020年12月に発売予定。

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