ネットの話題
まさかの手動販売機「そろそろお釣りでますよ」接触せずに心温まる
お餅お菓子店の夫婦が10日かけて自作した「販売機」

かわいいけど、まさかの「手動販売機?」
withnewsの取材にFJKさんは、投稿したお店は「おじちゃんとおばちゃんがかわいいなと思ってよく行くお店」だといいます。当初は自動販売機を見て、スタイルの変化に少し寂しく思ったそうです。しかしそれもつかの間、自販機の後ろから聞こえる「いらっしゃいませ~」「ボタン押してね~」の声。「おじちゃんがせっせと用意してくれるのが、以前にも劣らぬ微笑ましさでした」
「新型コロナウイルスの対策の云々というより、ただただ微笑ましく幸せな気持ちになった」と振り返ります。

近所にある餅屋さんなんだけど自販機スタイルになってる!と思ったら後ろでオジちゃんが全部手動でやってくれて可愛すぎて抱きしめたくなった。 pic.twitter.com/rjBZls9AWB
— FJK (@debiruneko) May 3, 2020
なぜこの「販売機」は生まれたのでしょうか。設置している「おもちくらぶクリエイト」に聞きました。
得意先が休業、販路拡大と非接触を両立
話題の「販売機」で売られているのは、お店の看板商品「omochi bar(おもちばぁ)」。アイスキャンディのような見た目でほんのり甘く、冷やしてもやわらかいのが特徴です。

季節によって12~15種類販売されており、定番のよもぎやきなこ、人気のいちごなど、カラフルな品揃えが目にも鮮やかです。

「先日の緊急事態宣言を受けて、百貨店など商品を卸す得意先がほぼほぼ休業しています。そういった売上がメインだったうちにとっては死活問題。そこで、自販機を各地に設置して販売したらどうか、と思ったのがきっかけでした」
また、店舗に買いに来たお客さんの中にも、人との接触に敏感になっている人もいたそうで、「気軽にお買い物ができるなら」という思いもあったといいます。

手動なので「お釣りの計算はちょっとだけお時間いただく」

「現金の場合は、お釣りをこちらで計算して返却口に入れるので、自動販売機よりはちょっとだけお時間いただくと思います」と山本さん。「そろそろお釣りでますよ」「はいどうぞ」など、裏からお客さんに話しかけつつ「接客」しているそうで、「これもまた、ひとつのコミュニケーションツールだと思っています。昔ながらのたばこ屋さんのような雰囲気ですね」。おもちゃっぽい見た目と、操作できる面白さから親子連れにも人気だといいます。

実はこの「販売機」は、「おもちくらぶクリエイト」のオンラインショップでも、「omochi bar」と並んで販売されています。「omochi bar」専用、かつ「限定品」としてお値段は35万円とお高めですが、「自動販売機形式」に興味を持ってもらえればという思いも込められています。
「他のどこにもないものを」の思いで生まれた商品
土地勘もない中で、ネットで物件を探し、3年ほど前に夫婦で上京。東京都杉並区に「おもちくらぶクリエイト」を開店し、今では月に1万本も製造することもあるそうです。商品について「この世にひとつしかないもの、比較するものがないからこそ、自信がある」と語ります。そんなマインドからも、画期的な「自販機」も生まれました。
◇
カラフルな見た目で選ぶのも楽しい「omochi bar」は、「おもちくらぶクリエイト」のオンラインショップ(https://www.omochiclub-create.com/shop/products/list.php)でも購入することができます。