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「闇のグローブ」の能力が斜め上!6秒で笑える「中二病グッズ」動画

一見すると、スタイリッシュなグローブですが…?
一見すると、スタイリッシュなグローブですが…? 出典: CHOCOLATE提供

目次

 「闇の力」をたっぷりと蓄えたような、漆黒のグローブ。妄想をかき立てる「中二病」チックなこのグッズを、意外な形で使う動画がツイッター上で人気です。その尺、わずか6秒。想像の斜め上をいく展開が、視聴者の笑いを誘っています。制作者のコンテンツ企画集団に、手がけた狙いを聞きました。(withnews編集部・神戸郁人)

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身につくのは、突破力

 動画は今月5日にツイートされました。映っているのは、地下鉄の駅らしき場所にたたずむ、眼帯を身につけた男性です。

 右手には、銀色の細工が施された真っ黒なグローブが。それを顔の前に掲げ、表情を隠すようにしながら、改札口へと近づいていきます。

出典: 「6秒商店」(@6sec_shop)のツイッター

 次の瞬間、改札機にグローブを素早くかざす男性。さっそうと改札を通過します。その後、手のひら部分のポケットから、交通系ICカードを取り出しカメラに示します。

出典: 「6秒商店」(@6sec_shop)のツイッター
出典: 「6秒商店」(@6sec_shop)のツイッター

 実はこれ、「6秒商店」(@6sec_shop)が公開している、オリジナルパスケースの紹介映像なのでした。その名も「改札突破グローブ」です。

 製品が登場する部分は、6秒だけ。格好を付けた男性の振るまいと、使い方のギャップは、おかしみにあふれています。「いいね」は1万3000件を超え、「中二病感が満載」「実用性は全くないけど好き」など好評です。


映像=「観測気球」

 このアカウントを運営しているのは、東京・表参道に事務所を置く企業「CHOCOLATE」です。映像制作を軸に、様々な分野のクリエーターたちが在籍し、YouTube番組や、企業の動画コンテンツなどを手がけています。

 一見、シンプルな「おもしろ動画企画」にも思える今回の取り組み。同社CCOの栗林和明さん(30)は「そう感じてもらうことが狙いです」と笑います。

CHOCOLATEの中心メンバー。左から企画作家の「氏くん」(@ujiqn)、CCOの栗林和明さん(@kri1226)、映像作家の森翔太さん(@ShotaM0ri)
CHOCOLATEの中心メンバー。左から企画作家の「氏くん」(@ujiqn)、CCOの栗林和明さん(@kri1226)、映像作家の森翔太さん(@ShotaM0ri) 出典: CHOCOLATE提供

 かつて栗林さんは大手広告会社に勤めていました。商品の情報発信に携わるうち、開発にも興味が出てきたそうです。「こんな商品があったらちょっと楽しいかも、と思えるものを世に放ちたい」。そんな思いから同社に移り、今年9月、仲間と「6秒商店」を始めました。

 外部デザイナーなどを交えたチームで商品を構想。いくつかを形にし、先にツイッターで映像を公開します。特に好評なものをビジネスにつなげるという、「観測気球」的な事業です。当面は、毎月6本ほど動画を公開する方針で、自らのツイッターアカウント(@kri1226)でも関連情報を発信しています。

「世界一ワクワクできる雑貨屋」に

 これまでに映像化した12個の製品中、最大のヒット作は、9月に公開した「魔法陣型充電器」。スマホをシートに置くと、表面に刻まれた、謎めいた文字や紋章が輝き出す仕様です。動画には63万を超える「いいね」がつき、28万件以上リツイートされました。


 動画の公開後、ロシアやアメリカなど、海外からも「売っているのか」と問い合わせが殺到。商品化が決まりました(販売時期は未定)。

 人は「中二病心」をくすぐられると、つい情報をシェアしてしまう――。このことにヒントを得て、「グローブ」が誕生したといいます。

 ところで、なぜ動画は「6秒」なのでしょうか?栗林さんによると「視聴者が、新鮮な気持ちで『ちょっと見てみよう』と思ってくれ、かつ、驚きを込められるギリギリの長さだから」。見る側に、新しいアイデアを心持ちにしてもらうための工夫だったのです。


 栗林さんは語ります。「いつか、毎日アイテム動画をアップしたり、店舗型の『リアル6秒商店』をつくったり。今後はそんな展開も考えています。『世界一ワクワクできる雑貨屋』を目指していきたいですね」

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