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見た目はマンボウ、謎の「世界一重い硬骨魚」漁獲されたのは「千葉」
千葉県のみなさん、朗報です。
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千葉県のみなさん、朗報です。
硬骨魚とは、エイやサメなどを除いた硬い骨格を持つ魚のこと。ウシマンボウは、マンボウと同じマンボウ属に属する魚です。ウシマンボウは一般的な魚の尾びれにあたる「舵びれ」が丸みを帯びており、波打つ形状のマンボウとは異なります。他にも、ウシマンボウには頭部や下あごの下がでっぱるという独特の特徴があります。
このたび世界一に認定された個体の重さは2.3トン。1996年8月、千葉県鴨川市沖で漁獲されました。鴨川シーワールド(千葉県鴨川市)の職員が、定置網に紛れ込んでいた個体を調査した記録が、「世界一」として認定されたのです。
鴨川シーワールドに勤める魚類展示課の大澤彰久さんによると、「20年以上前のことで、記憶が薄れている部分もありますが」と言いながらも、当時のことを教えてくれました。
「漁協から連絡があり漁港に行ってみると、そこにいたのはとても大きなマンボウ。クレーンで持ち上げるのも大変だったのが印象的です」
鴨川シーワールドは、もともと鴨川市の漁業協同組合と関係が深く、漁協の方から珍しい魚の情報や水族館で展示する魚を提供してもらったりしてきました。大澤さんは「記録が残せたのは、漁協の協力が大きい」と話します。
水族館と漁協が身近なポイントは、定置網漁という漁法にあります。海流にのって流れてきた魚をゆっくり船上に上げるため、魚へのダメージも少なく、スムーズな展示につながっているそうです。
大澤さんによると、通常、鴨川市周辺の海では秋から春にかけて、1m程度のマンボウが回遊しているといいます。ところが、1996年の夏は特別で、今回のウシマンボウ(2.72m)が漁獲された日の前後にも、大きな個体がよく見つかっていたそうです。
「形からマンボウなのは歴然でした、しかしこの時期の大きなマンボウはおでこの部分がふくらんでいて、舵びれも特徴的でした。同僚とは『巨大マンボウ』なんて呼んでいましたね」
実はこの個体、ギネスには「ウシマンボウ」として認定されていますが、1996年に漁獲された時点では、「マンボウ」だったのです。
一体、どういうことでしょうか。
今回、「ウシマンボウ」がギネス世界記録に認定されたことについて、澤井さんはこう話します。
「ギネス世界記録が『ウシマンボウ』を認知したことで、マンボウにも仲間がいることが一般の人々にも伝わりやすく、将来的に種の混同を減らすことにつながります。マンボウ界にとって大きなニュースです。また鴨川シーワールドは、マンボウの飼育日数2,993日という、世界最長の記録を持っており、千葉県はマンボウの象徴的な場所になりそうです」
また鴨川シーワールドの大澤さんは、「魚類の飼育に携わる者としても、わからないことが解明されていくのはうれしいことです。それと同時に水族館に来てくれたお客様にも、魅力を伝えていきたい。鴨川シーワールドにいるのは『マンボウ』ですが、ぜひ泳いでいる姿を生で見に来てほしいです」。
鴨川シーワールドのマンボウの水槽の前には、巨大なウシマンボウの写真も展示されているそうです。足を運んだ際に探してみてはいかがでしょうか。謎の多いマンボウの世界、これからも新しい発見がありそうです。
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