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男女逆なら…親戚の発言、祖母が一喝 「私らしさ」描いた漫画に共感

祖母の一言が、少女の心を癒やしました
祖母の一言が、少女の心を癒やしました 出典: 泉福朗さん(@okaeri_eripiyo)のツイッター

目次

 「お兄さんと、あなたの性別が逆なら良かったのに」。幼少期に親戚からそう言われた女性が、当時の体験を短編漫画化し、ツイッター上に投稿しました。不用意な発言を祖母が一喝する場面があり、共感の声が集まっています。「『私らしさ』を大事にしてくれる家族の姿を記録したかった」と語る女性に、話を聞きました。(withnews編集部・神戸郁人)

祖母の一喝に感謝

 5月31日に公開された漫画は「ナイスフォロー」というタイトルです。主人公の女の子「エリカちゃん」とその家族が、宴会で親戚と語らう場面から始まります。



 エリカちゃんの隣には、切れ長の目で、端正な顔立ちの兄が座っています。親戚の女性は「色白でおとなしくて 博多人形みたいに綺麗かね~」と話しかけます。

漫画「ナイスフォロー」の一場面
漫画「ナイスフォロー」の一場面 出典: 泉福朗さん(@okaeri_eripiyo)のツイッター

 一方、女性から「色黒で頑丈そう」「男女逆なら良かったとにね」と言われたエリカちゃん。心の中で涙を流しつつ、必死に平静を装う様子を見て、祖母がこう一喝します。

 「エリカはリボンやワンピースがよう似合ってて、連れて歩くのは自慢ばい」

漫画「ナイスフォロー」の一場面
漫画「ナイスフォロー」の一場面 出典: 泉福朗さん(@okaeri_eripiyo)のツイッター

 そしてはにかむエリカちゃんの姿が挿入された後、「その時の祖母の言葉が 私に変なトラウマを残さなかったんだと思う」という感謝の言葉で、物語は結ばれます。

 漫画は約4万回リツイートされ、「いいね」も10万件を超えました。読者から「似たような経験がありつらかったけど、救われた」「私もフォロー出来る人間になりたい」とのコメントも寄せられています。

小学校時代の実体験描く

 手がけたのは、長崎県出身で、漫画原作者の泉福朗さん(@okaeri_eripiyo)です。代表作に少年の冒険物語「海王ダンテ」(小学館)があり、6月22日時点で5巻まで発売されています。

 今回の作品には、小学校中学年ごろの実体験を描きました。家族仲が良く、兄と弟の3人きょうだいで、元気いっぱいに育ったという泉さん。親戚の思わぬ言葉に、強いショックを受けたそうです。

 「親しみを込めた一言だったのかなとは思います。でも両親から『可愛い』と言われ続け、容姿のコンプレックスとは無縁だっただけに、本当にびっくりした。気にしていると思われるのが嫌で、怒らず我慢していました」

 フォローしてくれた祖母は、のんびりした性格の、心優しい人でした。しかし、「(孫娘を)連れて歩くのは自慢」と直接的に愛情を言葉にしたことは、それまで無かったのだそうです。

 「気恥ずかしいけど、すごくうれしくて。嫌な気持ちが吹っ飛んじゃいましたね。自分を嫌いにならないように、『私らしさ』を尊重してくれたんだと思います」

家族との思い出を記録

 泉さんは他にも、家族の記憶を漫画化し、ツイッターで公開してきました。たとえば「気をつけて」という作品は、病床に伏す母との交流がテーマです。

母との交流を描いた漫画「気をつけて」
母との交流を描いた漫画「気をつけて」 出典:泉福朗さんのブログ

 押し入れの中から突然現れ、小学校から帰った泉さんを驚かせるなど、いたずら好きな一面があった母。後にパーキンソン病を患い、本格的な介護が必要になりました。現在は病気のため表情筋が硬くなり、まぶたを開けるのも困難といいます。

 きょうだいで支え合ううち、両親との思い出話を語らうようになりました。おやつをつまみ食いし叱られたこと。習い事のピアノをやめようとした時、励ましてくれたこと…。「その一つ一つを記録に残したい」という思いが募り、昨年末から漫画を投稿しています。

父母と過ごした幼少期の出来事を描いた「押し入れ」
父母と過ごした幼少期の出来事を描いた「押し入れ」 出典:泉福朗さんのブログ
真犯人は父でした。
真犯人は父でした。 出典:泉福朗さんのブログ

 最近は、ツイッター上で読者と交流する機会が少なくありません。その中で「親との折り合いが悪い」などの意見に触れ、漫画の公開をためらったこともあるそうです。

 それでも、「私を私として大切にしてくれる。そんな家族がいたからこそ、ここまでやってこられたのだと思っています」と話す泉さん。「ありがとうという気持ちで、これからも描いていきたいですね」

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