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プリキュア「男の子だってお姫様になれる」福井で実際になってみた!
「男の子だってお姫様になれる!」。テレビアニメ「プリキュア」で流れた言葉が話題になっています。誰にでもお姫様になりたい願望、少しはあるような気がします。福井市にある貸衣装店では、「お姫様への変身」を手助けするサービスがあります。実際に体験してみて、華麗に変身してみました。
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「男の子だってお姫様になれる!」。テレビアニメ「プリキュア」で流れた言葉が話題になっています。誰にでもお姫様になりたい願望、少しはあるような気がします。福井市にある貸衣装店では、「お姫様への変身」を手助けするサービスがあります。実際に体験してみて、華麗に変身してみました。
「男の子だってお姫様になれる!」。テレビアニメ「プリキュア」で流れた言葉が話題になっています。誰にでもお姫様になりたい願望、少しはあるような気がします。そんな中、福井市にある貸衣装店では「お姫様への変身」を手助けするサービスが。実際に体験してみて(自己満足かもしれませんが)華麗に変身してきました。(朝日新聞デジタル編集部・影山遼)
くだんの言葉が出てきたのは、「プリキュア」シリーズ15作目となる「HUG(はぐ)っと!プリキュア」19話の中です。6月10日に放送され、作品中の「女の子もヒーローになれる!」のショーのテーマとともに視聴者(と記者)の心に深く刺さりました。「なんでもできる!なんでもなれる」との作品自体のテーマに沿った内容として共感が広まっています。
女の子だってヒーローになれる
— えびあめ (@omRg96lPjuJSOmg) 2018年6月10日
男の子だってお姫様になれる
悪役だって定時退社できる
今回のプリキュア大好き
なんでもできるし、なんでもなれるんだなぁって
全国の子供たちに可能性抱きしめて生きてほしい #precure
詳しいストーリーについては、他のサイトに説明を譲ることにします。
記者が変身のために訪れたのは、JR福井駅から車で10分ちょっと行ったところにある貸衣装店「マリーマリエ」です。普段は、ウェディングドレスや振り袖など晴れ着のレンタルから着付け、化粧までを手がける専門店として稼働しています。
代表の井関ひとみさんによると、2018年6月現在、変身体験をしに来るお客は週に1回ほどいるそうですが、その90%は男性。福井県外の人が多いといいます。県外の人の「どんな風に変身できるの?」「年齢制限はあるの?」などといった疑問や悩みに対応するため、7月14と15日に東京で出張相談会(完全予約制)を開くそうです。
事前に言われた通り、当日の朝、念入りにひげをそってから行きました。
50着以上の色とりどりのドレスから1着を選びます。かなり迷ったうえで、上品に見えそうな純白に決定しました。胸にカップを入れてもらうときつくなりましたが、なんとか背中のチャックも閉まりました。
化粧担当の方は「お姫様に近づけるには眉と目の位置関係と輪郭が重要」と、ファンデーションを何種類も丹念に重ねていきます。化粧は不思議なものです。顔だけでなく気持ちも変わっていき、照れる感覚も薄れていきます。
つけまつげとアイラインで一重まぶたがパッチリと二重に見え、涙袋を描いて、唇もふっくら。ウィッグで髪を盛り、ティアラとネックレスで飾ります。鏡に映る姿は普段とは比べものにならないくらいきれい。思わず「おおー」と野太い声でほえました。
写真撮影に向かう際も、自然な歩き方を意識しました。「恥ずかしさは捨てて」とカメラマンに求められるまま、上目遣い、ほおに手を添えて…。楽しさに目覚めてきた気もします。
実際にできあがった写真を見ると、想像以上に元と違いました。これははまる人がいるのも分かる気がします。リピーターの人も生まれるわけです。
このサービス、どのように始まったのかも店の方に聞きました。井関さんによると、きっかけは2012年のこと。結婚式という機会でなくてもウェディングドレスを着てみたい女性がいるのではないかと、ドレス姿で写真撮影をするサービスを始めました。そうすると、インターネットでたちまち評判に。
しばらくすると、栃木県の男性から「男でもできますか?」とメールが届きました。想定外で驚いたらしいですが、大阪府などからも男性の希望者が相次ぎました。井関さんは「ただきれいになる自分を楽しみたいだけなんだと認識を改めました」。2013年から本格的に性別に関係なく受け入れるようになったといいます。
「一度、変身したかった」という人が多く、これまで20~70代の幅広い年代の人が体験しています。海外からお客が来ることもあり。身長の高い人でも対応できるようドレスをそろえています。
ドレス1着コースの基本料金は7万9800円(税別)。正直、安くないです。その分、井関さんは「普通のブライダルと同じ気持ちでやっています」と話します。
実際に体験した京都府の男性は「ウェディングドレス姿に挑戦できるとネットで知りました。少し迷いましたが、来てみると観光と食事も楽しめて良かったです」と感想を語りました。
井関さんは「本当の自分を出せる、こういう場所があるだけで救われる人がいると思っています。お手伝いを続けたいです」と話します。
お姫様とは別に、王子様へ変身するサービスもあり、夫婦で訪れる客もいたといいます。
変身写真を祖母に見せたところ、「うーん」と怪訝な顔をされました。記者としては大成功のお姫様でしたが、世の中には厳しく見る人もいるようです。今後も精進したいと思います。
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