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藤井「七」段、ちょっと待って! 昇段ペースに商品案内が追いつかず
藤井聡太七段の異例の「スピード出世」の余波を受けているものがあります。
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藤井聡太七段の異例の「スピード出世」の余波を受けているものがあります。
史上最年少で七段昇段を果たした将棋の藤井聡太七段。そんな「スピード出世」の余波を受けているものがあります。藤井七段が将棋を始めるきっかけとなった初心者用将棋の店頭POPです。昨年制作した段階では四段でしたが、昇段する度に作り替えるわけにもいかず、現場では数字を貼り替えたり、書き換えたりして対応しているようです。
今月22日にツイッター投稿された画像。写っているのは、くもん出版から発売されている「NEWスタディ将棋」の店頭POPです。
POPには「藤井聡太四段も使っていた!」と書かれていますが、「四」となっている部分を消した上で、空いたスペースに「五」「六」「七」と手書きしているのが確認できます。
どうやら昇段する度に、手書きで書き換えているようです。
この投稿に対して、「藤井聡太に置いてかれてる感が尋常じゃない」「うなぎのぼり感凄まじい」といったコメントが寄せられ、リツイートは4万、いいねは8万を超えています。
この将棋は、くもん出版が1999年に発売した日本将棋連盟監修の知育玩具です。
駒そのものに動かし方が描かれているのが特徴で、初心者でも遊びながら簡単にルールを覚えることができます。
朝日新聞4月29日付け朝刊の連載「大志 藤井聡太のいる時代」では、藤井七段が将棋を始めたきっかけについて、こう書かれています。
「高校生棋士の藤井聡太六段が将棋に初めて出会ったのは、5歳の夏のことだった。愛知県瀬戸市の聡太一家の隣に住む祖母の清水育子は、日本将棋連盟が監修した『スタディ将棋』(くもん出版)を聡太にやらせてみた」
くもん出版が最初に店頭POPを作ったのは2016年秋。藤井七段がプロ入りしたタイミングでした。
そして昨年2017年5月、写真などを変更した現在のバージョンに。その段階では四段でしたが、今年2月に五段、六段と昇段、5月には七段になりました。
新たに作り替える予定はあるのか? くもん出版開発事業部の担当者はこう言います。
「機会があればと考えてはいますが、破竹の勢いで昇段されていて、毎回作り替える訳にもいきません。今のところ予定はありません」
NEWスタディ将棋を取り扱っている東武百貨店池袋店の玩具コーナー。店頭POPの段数の部分に、上からシールで「七」と貼ってありました。
「昇段の度にこちらで貼り替えています。話題の方でもあるので、お客さまから『古いままだよ』と言われることがないよう、常に意識しています」
そう話すのはショップ管理第二課の宮地健太郎さん。テレビや新聞でNEWスタディ将棋が取り上げられるたびに、売り上げが伸びるそうです。
「両親や祖父母の方々がプレゼントとして購入されるケースが多いです。贈られたお子さんが、友達に勧めるなどして、どんどん広がっているようです」
異例のスピード出世を続ける藤井七段。商品が話題になったことについて、くもん出版の担当者はこう話します。
「藤井七段が将棋を覚えるにあたって、弊社商品が関わることができたのは大変光栄なことです。これからも目標に向かって頑張ってください」
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