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IT・科学

インスタなのに文字だけ?「#手書き」 感動を呼んだ「いじめ体験」

出典: ちゃのみさんのインスタグラム

目次

 最近、インスタグラムであえて手書きの文章を投稿する人がじわりと増えてきています。正直「インスタ映え」とは言いがたいものがほとんどですが、日記のようにして書かれた恋愛の悩みや実体験の赤裸々な告白が共感を呼び、フォロワー数が1万人を超える人気アカウントも。いったい誰が何のために書いているのか。いじめや就職に悩んでいた過去の自分を毎日つづる20代の女性に話を聞いてみました。

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「感動して泣いた」共感の声続々

 ある女性が2月にインスタグラムで始めた連載「私の人生をすげぇ動かしたMちゃんの話」が、話題を呼びました。

 小学校からの友達だったMちゃん。恋愛の手助けもしてくれて大の仲良しだったのですが、中学に入ると「席がえ事件」をきっかけに関係が悪化します。そして、女性はMちゃんに翻弄され、いじめの対象に。一時は自殺を考えるほどにまで追い込まれていきます。

 揺れ動く友情関係が続き、思いがけない結末を迎える全26話。最終回で、女性は大人になった今、実はMちゃんにも深刻な事情があったことに気づき、「今ならもっと彼女の気持ちを分かってあげられたかもしれない」と振り返ります。

 「生きてきた中で分かったことがいくつかあります。恨み続ける方が辛くて許す方が楽であるということ。心の痛みを知ったことで相手に優しくしたいという気持ちが生まれたこと」

 コメント欄には、「涙が止まらない」「自分も似たようなことがあった」などの共感の声が寄せられ、フォロワーは急増。一時1万人を超えたといいます。

投稿した女性に話を聞きました

 投稿したのは、ちゃのみさん。20代の主婦の方です。投稿した理由などを聞きました。


――インスタには「#実話」と書いていますが……

「はい。すべて実話です」


――手書きの投稿を始めたきっかけは

「最初は皆さんの手書き投稿を読む側でした。昨年、結婚を機に退職して家で過ごす時間が増えたので、自分でもやってみようと思いました。実は、中学生の時から毎日日記をつけたりブログを書いたりしてきました。投稿はその延長のような感じです。ただ、文字もイラストも習ったことはなく、自信はないんですが…」


――なぜ、過去のいじめ体験をテーマに

「最初は、家族との日常のささいな出来事を中心に、ユーモラスに書いていました。そしたらある時、フォロワーの方から『今いじめられてて苦しいけど、ちゃのみさんの投稿を見てクスッと笑えて元気出ました』とコメントをもらったんです」

「自身の体験談が、誰かの気持ちに寄り添えるならと、ずっと心の中でくすぶっていた友人Mちゃんとの思い出を書いてみようと」

手書きの字が並ぶインスタの画面
手書きの字が並ぶインスタの画面 出典:https://www.instagram.com/chaanomi/

大人になった今、思うこと

――いじめについて、今どんなことを思いますか

「(いじめに加担した)Mちゃんを恨む気持ちは、やがてなくなりました。それよりも感謝の気持ちの方が大きいですね。元々仲が良く、色んな影響を与えてくれたので」

「大人になった今、Mちゃんがいたからこそ、今の幸せな自分がいると本当に思っています。今回、本当はこの投稿を『いじめている側の人』にこそ見てもらいたいと思っていました」

「いじめって、ちょっとしたささいなことがきっけとなって、だんだんエスカレートすることが多いよって。例えば、友達同士の独占欲がエスカレートしていじめに発展することって女子だと多いと思うんです」

「でも独占欲って誰にでもあるだろうし、気づけばフツーの子がいじめに関わってしまうことになると」


――大きな反響がありました。投稿前と何かご自身の中で変わったことはありますか

「うーん、正直ないです(笑)。でも、今悩んでいるという人からも色々とご連絡やご相談をいただきました。もし、誰かの助けになっているのならありがたいと思います」


――次に始めた新連載は、夢や就活をテーマとした「ちゃのみの熱血!アイドル道」です。今後の展望は

「もし、これがインスタ漫画だったら次は漫画家デビュー、みたいなことがあるのかもしれないですけど…。私の場合は考えられません。趣味だから、続けられています。時間に余裕がある限りは、続けたいなと思っています」

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