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ダジャレか?皮肉か? 『プレミアム“ノンフライ”デー』日清が提案
日清食品が始めた「プレミアムノンフライデー」とは?
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日清食品が始めた「プレミアムノンフライデー」とは?
開始から1年を迎えた「プレミアムフライデー(プレ金)」。月末の金曜日の仕事を早めに切り上げて、消費を促そうという取り組みですが、盛り上がりはイマイチ。そんな中、日清食品が自社のノンフライ麺を20%引きで販売する企画「プレミアムノンフライデー(プレノン)」を始めました。ダジャレから始まった企画のように見えますが、ホームページ上では「経済産業省ご担当者様へ」と題したメッセージも公開しています。企画の狙いについて話を聞きました。
2月19日(月)から2月22日(木)にかけて初めて実施されたプレノン。
プレ金前の平日4日間、日清食品グループのオンラインストアで、対象のノンフライ麺商品を20%オフで販売するという内容で、商品は月ごとに変更されます。
ホームページ上では、経産省の担当者宛てに「崖っぷちプレミアムフライデー」「2年目もこのままでいいのか!?」などと書かれた文書を公開。
「働き方だけでなく、昼休みの過ごし方を変えて効率化ということを、経済産業省も検討すべきなのかもしれない……それがプレミアムフライデー成功のカギなのかも」とした上で、結論としてプレノンにたどり着いたと説明しています。
15時に帰れない理由を「仕事やってるぞ感を出したいから」「ソリティアが忙しいから」といった具合にフィクションやジョークを交えながら書かれたこのサイト。
どこまで本気で、どんな狙いがあって企画を立ち上げたのか? 日清食品の担当者に話を聞きました。
――企画誕生の経緯について教えてください
日清食品として「プレミアムフライデー」に絡めて何かできないか、つまり「カップ麺で働き方改革が応援できないか」という考えを持ったのがきっかけです。
いろいろとアイデアを考えていく中で、「ランチタイムって実は無駄が多いのでは。そこはカップ麺で効率よく時間を使おう。しかもプレミアム系のノンフライ麺ならまるでお店で食べているような気分で、より充実した昼休みを過ごせるのでは」という、働き方改革につながる時間の使い方の解決法を提案するというストーリーができました。
そこから「プレミアムノンフライデー」というユニークなネーミングが誕生しました。決して、昼休みを削って浮いた時間で働くべき!というスタンスではございません。
――金曜の夜ではなく、月~木のランチタイムを狙った理由を教えてください
これには2つの意味があります。「ノンフライ麺」にかけて、「ノン・フライデー(金曜日ではない)だから」という表の意味と、「月~木のランチを充実させることで仕事も充実し、金曜日は15時に帰ってプレミアムフライデーを楽しんでもらえたら」という意味も込めています。
――経産省の担当者あてにメッセージを書いた狙いを教えてください
「プレミアムノンフライデー」というネーミングだけだと出オチ的に終わってしまうので、プレミアムフライデーに対する世の中の風潮を反映させたコンテンツを入れこもうという話になりました。
その中で、経済産業省様がいわゆる「プレミアムフライデーいじり」に対して寛容でいらっしゃることをある程度把握していたので、このような形の提案書を掲載することになりました。
――実際に経産省に送ったのでしょうか
送っておりません。ただ、ローンチ翌日に経済産業省の方からご連絡をいただき、弊社内で、本企画も踏まえたうえでの今後の「プレミアムフライデー」の盛り上げ方について意見交換をさせていただきました。
――初回を終えての手応えや売り上げの推移について教えてください
前週の月~木4日間と、実施した今週の月~木4日間のプレノン対象商品の販売食数の比較では、売り上げは7倍になっています。
それ以外でも、WEBなどでも取り上げていただくなどの反響をいただいています。また、経済産業省様から23日に行われた「プレミアムフライデーサミット」にも呼んでいただき、本施策を紹介させていただくなど、日々反響は大きくなってきております。
――なぜオンラインストアだけなのでしょうか
まずオンラインストアで定着させ、将来的には一般流通にも広げていけたらなと思っているため、オンラインストアからのスタートとしております。
――「ここに注目」という点があれば
次回の日程は3月の「プレミアムフライデー」前の月~木曜日、つまり3月26日~29日ですので、お楽しみに!
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