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赤らんだほっぺ、位置がズレたらアザに… 「愛情のズレ?暴力です」
福岡県が制作したDV防止啓発ステッカーがツイッター上で注目を集めています。
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福岡県が制作したDV防止啓発ステッカーがツイッター上で注目を集めています。
【ネットの話題、ファクトチェック】
ほっぺが赤らんで、ほほえんでいるように見えるイラスト。まったく同じ表情なのに、赤らみの位置が目元と口元にズレただけで暴力を受けた後のように見える――。福岡県が制作したDV防止啓発ステッカーがツイッター上で注目を集めています。「愛情がズレただけ? いいえ、それは暴力です」。ポスターに込めた思いについて担当課に聞きました。
今月2日、ツイッターに投稿された画像。そこには福岡県が制作したステッカーが写されています。
描かれているのは、男性とも女性とも、大人とも子どもとも見える顔のイラスト2つです。
上のイラストはほっぺが赤らんで、ほほえんでいるように見えます。下のイラストは赤らみの位置が目元と口元にズレていて、まるで暴力を受けた後のように見えます。
そして、2つのイラストの間には、こんなキャッチコピーが書かれています。
「愛情がズレただけ? いいえ、それは暴力です」
この投稿に対して、「インパクトがあってとても伝わりやすい」「シンプルなのに胸に刺さります」といったコメントが寄せられ、リツイートは9万7千、いいねは16万を超えています。
このポスターを企画したのは、福岡県の男女共同参画推進課です。
「毎年11月の『女性に対する暴力をなくす運動』期間に合わせて、ポスターやステッカーを制作しています。ツイッターで話題になったものは今年のステッカーで、コンビニ向けに配布したものです。おそらくトイレ内に貼ってあるものだと思います」と担当者。
今年はポスター1種類とステッカー2種類を制作。ステッカーについては被害にあっている人が男性か女性かで連絡先が異なるため2種類制作しましたが、いずれもデザインは同じものです。
「複数の広告会社からコンペ形式で提案のあったものの中から選び、専門家の意見を聞いた上で修正を行いました。例年はかわいいイラストなどが多いのですが、今回のものはシンプルだけどわかりやすく、インパクトがあって、すっと決まりました」
ステッカーは今月1日に送付を開始したばかり。さっそく話題になったことについて、担当者はこう話します。
「こんなに反響があるとは思っていませんでした。関心を持っていただくことは大変ありがたいですし、被害に遭っているという認識をもっていない人が気づくきっかけになるかもしれません。一人で悩まずに相談してください」
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