MENU CLOSE

話題

69188

85歳現役チアリーダー「生きがいなんて必要ない」 挑戦だらけの半生

63歳でシニアチアダンスチームを設立し、85歳の現在もチアリーダーとして活動している女性がいます。

2017年に開催された全国競技大会にゲスト出演した時の様子
2017年に開催された全国競技大会にゲスト出演した時の様子 出典: いずれも扶桑社提供

目次

 63歳でシニアチアダンスチームを設立し、85歳の現在もチアリーダーとして活動している女性がいます。神奈川県在住の滝野文恵さんです。25歳で結婚して1男1女を授かりましたが結婚生活は幸せなものではなく、52歳で家出。翌年にはアメリカの大学へ留学し、帰国後に「ジャパンポンポン」を設立しました。「生きがいなんてなくても、生きられる」と語る滝野さんに話を聞きました。

練習中の滝野さん(写真中央)
練習中の滝野さん(写真中央) 出典: 扶桑社提供

練習は毎週月曜日


 毎週月曜日、都内にある区の体育館を借りてシニアチアダンスチーム「ジャパンポンポン」は練習をしています。

 「休みはお正月くらい。全体の出席率は毎回90%を超えています。だって、1回休むと次の練習のときにわからなくなっちゃうから」と滝野さん。

 入会資格は「55歳以上」「自称・容姿端麗」。お稽古ごとではなく、体育会系の自主運営サークルです。指導してくれるのは、プロ野球の公式チアリーディングチームのディレクターも務めたチア界では有名な人です。

 滝野さんが63歳の時に立ち上げたこのチーム。5人からスタートし、今では28人にまで増え、平均年齢は70歳を超えています。最年長の滝野さんは20年以上も現役でステージに立ち続けています。

取材中も笑顔が絶えなかった
取材中も笑顔が絶えなかった

25歳で結婚


 滝野さんは1932年、広島県福山市生まれ。関西学院大学を卒業後、1年間アメリカに留学し、帰国後に25歳で結婚。1男1女を授かりました。

 52歳の時に「このままでは自分の人生に後悔が残る」と、家族を残して家を出て、一人暮らしを開始。翌年には再びアメリカの大学へ留学して老年学を学び、帰国後に「ジャパンポンポン」を設立しました。

 経歴だけを見ると、まじめでお堅い印象を受けるかもしれませんが、実際に会って話をすると、物腰は柔らかく、あっけらかんとした性格に驚かされます。

 「これまでやってうまくいったことはすべて、偶然の産物なんです。挑戦してダメだったとき、『あっ、そ!』と諦めたこともいくつかあります。興味がわいたことは一度は行動に移す。行動に移すときは一生懸命。だけど、ダメだったらそこまで。決して無理はしません」

18歳の時の滝野さん
18歳の時の滝野さん 出典: 扶桑社提供

「DNAのおかげとしかいいようがない」


 7月には、これまでの活動や思いをまとめた「85歳のチアリーダー」(扶桑社)を出版。取材が相次ぎ、さすがの滝野さんも今年は夏バテ気味だったそうです。

 「60代、70代、80代と大台にのるとガクッとくると言われても、これまではそんな風に感じたことはなかったんですけどね」

 自宅の冷蔵庫の中には、大好きなコーラとビールを常備しているそうです。

 著書の中には、滝野さんらしい言い回しがいくつも登場します。

 元気の秘訣について「DNAのおかげとしかいいようがない」。

 決断力については「ちょうどいいタイミングなんてそうそうやってこない」。

 人間関係については「私は私、あなたはあなた。人の心や生活にズカズカと踏み込んではいけない」と記しています。

ハーフマラソンにも挑戦
ハーフマラソンにも挑戦 出典: 扶桑社提供

生きがいとは?


 そんな滝野さんにとっての生きがいとは?

 「以前、テレビの取材を受けた時、ちょっと意地悪な気持ちになって『生きがいって言葉は外国にはないし、言いませんよね。生きがいがなくても人間、ハッピーに生きていけるんじゃないですか』って答えたんです」

 「これが生きがい」とはっきり言い切れる人は幸せだと思う。でも、みんなが生きがいを持っているわけではないし、そんなあいまいなものに縛られたり、それがないことに悩んだりする必要はない。自分のしたいことをして、楽しく日々を過ごし、一生を終えられれば、それでいいじゃない。そんな思いがあるそうです。

 最後に「人生をやり直すことができたら、何歳のときに戻りますか」と質問。滝野さんは、こう即答しました。

 「生まれ変われるなら、二度と同じことはしたくない。だからといって、これまでの人生は消したくない。きっと、何歳にもどっても同じような突っ張った生き方しかできないと思いますので、戻りたくないですね」

関連記事

新着記事

PR記事

コメント
CLOSE

Q 取材リクエストする

取材にご協力頂ける場合はメールアドレスをご記入ください
編集部からご連絡させていただくことがございます