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世界の「SNS番長」インドのモディ首相 フォロワー4千万の秘密

世界の指導者で最もSNSのフォロワーが多いインドのモディ首相=2017年4月、ニューデリー
世界の指導者で最もSNSのフォロワーが多いインドのモディ首相=2017年4月、ニューデリー 出典: ロイター

目次

 世界の指導者で「SNS番長」は誰か? 最新の調査によると、インドのモディ首相が断トツだったことがわかりました。SNSといえばアメリカのトランプ大統領と思いきや…この結果。なぜなのか。専門家は、人口の多さに加え、SNSの「ボランティア集団」など巧みな発信戦略があると指摘します。

ニューデリーに立っているモディ首相の巨大な看板=2017年3月、ニューデリー
ニューデリーに立っているモディ首相の巨大な看板=2017年3月、ニューデリー 出典: ロイター

フェイスブックのフォロワー4000万

 アメリカのPR会社バーソン・マーステラが2017年4月に発表した調査結果によると、世界でSNSのフォロワー数が最も多い政治家は、米国のトランプ大統領ではなく、インドのモディ首相でした。

 モディ首相のフェイスブックのフォロワーは4000万人で、トランプ大統領の2000万人の約2倍があります。

 インスタグラムのフォロワーも、モディ首相は680万で、トランプ大統領の630万を上回っています(データは調査当時のもの)。3位はローマ法王フランシスコの370万。以下、ホワイトハウスのオフィシャル・アカウント、インドネシアのジョコ大統領と続きます。

 ツイッターでは、モディ首相が2900万フォロワーで、こちらもトランプ大統領の2800万を超えています。

 さらに、中国版ツイッターの微博(weibo)にもモディ首相はアカウントを持っていて、17万近くのフォロワーに中国語で発信しています。

インドのデジタル戦略について語るモディ首相=2015年9月、カリフォルニア
インドのデジタル戦略について語るモディ首相=2015年9月、カリフォルニア 出典: ロイター

アプリまで開発

 デジタルマーケティングとPRを手がけるGutenberg社のハジーヴ・シンCEOによると「モディ首相は世界で最も優秀な政治コミュニケーターの一人で、インドの13億人にメッセージを伝えるため効率的にソーシャルメディアを使っている」と評価します。

 シンCEOによると、モディ首相はSNS発信用に自分で専用のアプリを開発。SNSだけでなく、ラジオ番組「Mann Ki Baat」(「私の心から話す」)にも毎月、出演しているそうです。

 「様々なメディアを使った積極的な発信が、モディ首相のSNSでの人気につながっているのです」

インドのムンバイで、祭りの様子をスマホでで撮影する人々=2016年10月
インドのムンバイで、祭りの様子をスマホでで撮影する人々=2016年10月 出典: ロイター

オンラインボランティア集団

 ウォールストリート・ジャーナルは、モディ首相のインド人民党(BJP)は、選挙の時からデジタルキャンペーンに力を入れていたと伝えています。

 「online volunteers(オンラインボランティア)」と呼ばれる若者たちが、選挙後もSNSで応援を続けているそうです。

 「オンラインボランティア」は、モディ首相の講演をテキスト中継したり、オンラインビデオも作ります。モディ首相が発信する政策についてのツイートをリツイートしたり、コメントを投稿したりして、注目が集まるようにしています。

インドのムンバイの野菜売り場に掲げられた電子マネーの広告=2016年11月
インドのムンバイの野菜売り場に掲げられた電子マネーの広告=2016年11月 出典: ロイター

急増するフェイスブック利用者数

 モディ首相のSNS人気には、インド特有の背景もあります。

 人口が13億いるインドで、ネットユーザーは、まだ4分の1程度ですが、利用者は急速に伸びています。

 フェイスブックによると、利用者数(2016年12月現在)はアメリカ2.09億人、インド1.4億人となっています。ちなみに日本は2700万人です。

アメリカのカリフォルニアで、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ氏と対談するモディ首相=2015年9月
アメリカのカリフォルニアで、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ氏と対談するモディ首相=2015年9月 出典: ロイター

若者が多い人口構成

 SNSが活発な理由は、インドの人口構成も影響しています。

 インド人でもあるGutenberg社のシンCEOは「若者たちに新しい技術への興味関心が高い。またインドでも通信速度の早い回線4Gが普及すれば、今後の5年間でネットユーザーが4億人から10億人に達する」と予測しています。

 フェイスブックジャパンは、モディ首相のSNS人気について「インドはそもそもの人口が多く、SNSのユーザーも多くなります。そのため、政治家の多くがフェイスブックを利用しており、モディ首相はその代表的な人物になります」と分析しています。

インドのコルカタにある大手財閥リライアンス系列の店の前を電話しながら歩く男性=2016年9月
インドのコルカタにある大手財閥リライアンス系列の店の前を電話しながら歩く男性=2016年9月 出典: ロイター

投稿から見える世論

 世界の指導者の中で、モディ首相のSNSにはどんな特徴があるでしょうか。

 インドのSNSに詳しいムーンライトウェイヴ社の望月奈津子さんは、投稿につくコメントの多さに注目します。

 「2015年1月にモディ首相がオバマ大統領(当時)を出迎える写真を投稿した時、1時間で70万の『いいね』がつき、2万のコメントが寄せられました」

 コメントには、「モディ首相大好き」、「最大の民主主義国家と最強の民主主義国家が友人だ」「パキスタンはどう見ているだろう」「Mark Zuckerbergさんも『いいね』しているね」など様々な感想が寄せられています。

 望月さんは「コメントの内容を分析すれば、その国の世論も見えてくると思います」と話しています。

インドのコルカタのボーダフォンの看板の前で電話をする男性=2016年9月
インドのコルカタのボーダフォンの看板の前で電話をする男性=2016年9月 出典: ロイター

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