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NISSINのロゴ、逆さに読んでも同じ 実は意図せずデザインしていた?
「カップヌードル」などで知られる日清食品グループのロゴマークが、ネット上で話題になっています。
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「カップヌードル」などで知られる日清食品グループのロゴマークが、ネット上で話題になっています。
【ネットの話題、ファクトチェック】
「カップヌードル」などで知られる日清食品グループのロゴマークが、ネット上で話題になっています。どんぶりの中に「NISSIN」と書かれたロゴを上下逆さまにしても「NISSIN」と読むことができる点が、「これはビックリ」と盛り上がっているのです。どういった経緯でデザインされたものなのか? 取材してみると意外な回答が返ってきました。
日清食品グループのロゴマークは「リップマーク」と呼ばれています。ホームページの説明を読むと、3つの意味が込められているそうです。
・「食」を楽しむ人の口元(LIP=リップ)
・「食」を通じて広がっていく笑顔
・「食」にかかせない器
現在のロゴマークは4代目にあたります。最初に作られたのは、世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」が発売された1958年。どんぶりをかたどった円の中に、N(日)S(清)S(食品)の3文字と、2本の箸を配したものでした。
2代目は、赤と青の円に「N」を配置したロゴで1971年に発表。「日清食品」「ヌードル」「ニューインダストリー」の頭文字であるNをモチーフに、躍動感のあるデザインになっています。
1983年に制定された3代目は、現在のロゴに近いもので赤い半円に「nISSIn」と入っていますが、「n」が小文字になっている点が異なります。
2004年に「n」が大文字に変更されて「NISSIN」となり、現在の形になりました。
海外での販売を考えて「より文字の識別性を高める」という目的で、小文字の「n」を大文字に変えたそうですが、この時から上下逆さまにしても「NISSIN」と読めるようになりました。
今月16日、逆さまにしても読めることに気付いた人が、画像付きでツイッターに投稿すると、「ほんまや」「事件のトリックとかクイズの材料に使えそう」といった反応が寄せられ、リツイートは1万7千を超えています。
逆さまにしても読める仕掛けについて、どんなメッセージが込められているのか? 日清食品ホールディングスの広報担当者に聞いたところ、こんな答えが返ってきました。
「NISSINと大文字でタイプすると、あえてデザインに手を加えなくても逆さまからでも読めるということは、社内で認識されていました。ただ、当時デザインを変更した理由は、海外の方にとって、より文字の識別性が高まるようにとの狙いです。逆さまから読めることありきでデザインされたものではありません」
ツイッターで話題になったことについては「あまり意識していなかった部分が急に盛り上がったことに驚いています」と話しています。
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