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WBC、プエルトリコが「金髪」にしてまでこだわる「悲願」

オランダ戦に勝利して喜ぶプエルトリコの選手たち。髪の色はみんな「金」=2017年3月21日、ロイター
オランダ戦に勝利して喜ぶプエルトリコの選手たち。髪の色はみんな「金」=2017年3月21日、ロイター

目次

 日本代表「侍ジャパン」は惜しくも準決勝で破れた第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。今回は大会史上初めて、観客動員が100万人を突破しました。中でも注目は、2大会連続で決勝進出を決めたプエルトリコ。彼らは「金色集団」として旋風を巻き起こしています。髪も髭も「金色」にしてのぞんだプエルトリコチーム。その理由とは?(朝日新聞スポーツ部記者・遠田寛生)

「金髪」と「金ひげ」話題に

 20日に行われた準決勝のオランダ戦。プエルトリコは、延長十一回1死満塁からロサリオ(ツインズ)の中犠飛でサヨナラ勝利を収めました。三塁走者が生還すると、選手たちは大騒ぎ。まるで優勝したかのように、グラウンド上で跳びはねたり、観客に指を差したりしておのおのが喜びを表現していました。

 今大会7戦全勝のプエルトリコには、将来米殿堂入りが確実といわれる捕手のモリーナ(カージナルス)を筆頭に、大リーグを代表する選手がそろっています。評判通りの実力を発揮し、勝ち抜いてきました。

 ただし、今一番話題になっているのは、彼らの実力ではありません。髪やひげのある選手が染めている「金髪」と「金ひげ」です。

プエルトリコの選手たち。髪形も髪の色も一緒=2017年3月21日、ロイター
プエルトリコの選手たち。髪形も髪の色も一緒=2017年3月21日、ロイター

「チームが一丸となるために」

 では、なぜ染めているのか。準決勝に先発したロペス(ブルワーズ傘下マイナー)は「チームが一丸となるために何かしようと思ったんだ」と説明します。

 大会が始まる前のアリゾナ州の合宿で、リンドー(インディアンス)とバエス(カブス)が髪の毛を金色に染めていたのをモリーナが気に入り、音頭をとったそうです。チームの裏方も染めている人を見かけます。

 これが、選手たちの想像を超える現象を生みました。選手たちの活躍を見たファンたちがまねをし始め、瞬く間に流行となりました。観客には金色のかつらをかぶる人も多く、プエルトリコの報道陣の中にも金髪の人が見かけられました。

オランダ戦に勝利して喜ぶプエルトリコの選手たち。髪のみんな黄色=2017年3月21日、ロイター
オランダ戦に勝利して喜ぶプエルトリコの選手たち。髪のみんな黄色=2017年3月21日、ロイター

「あなたにも金色に染めて(笑)」

 予想外の金色旋風に選手も大喜び。主軸のコレア(アストロズ)は「野球と金髪で国を一つにすることができている」と話します。抑えのディアス(マリナーズ)も「金色に染めた学生が学校から停学処分になったとも聞いた。そんなことになってほしくはないけど、国民を一つにできた。こんな大きなことになるとは予想もできなかったよ」と語っていました。E・ヘルナンデス(ドジャース)によると、プエルトリコに住む親族の家の近くの薬局では、一時期髪染めが売り切れになったぐらい反響があるそうです。

 プエルトリコは前回大会の2013年は決勝でドミニカ共和国に敗れ、涙をのんでいます。悲願の優勝まであと1勝。選手たちの気合は、ひしひしと伝わってもきます。

 それでも試合が終わればリラックスムード。記者会見で質問した記者に、コレアはプエルトリコ出身か問い、こう言いました。「あなたにも髪を金色に染めてもらいたい」。会見場は爆笑に包まれました。

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