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「1/4」が「ソチ」に…ジャンプ効果音で激論 スケオタの頭の中って

「フィギュアの季節です☆」の誌面より
「フィギュアの季節です☆」の誌面より 出典: ©さいきょーきかく(Y)/朝日新聞出版

目次

 フィギュアスケートのシーズン真っ盛り。海外の試合まで足を運んだり、演技を見ながら採点をしたり。どっぷりフィギュアスケートに浸かっているのが、フィギュアスケートファン、通称「スケオタ」です。採点方式の世代間ギャップや、選手ごとに違うジャンプの効果音など、一般人にはついていけないネタばかり。濃密なやり取りを、のぞいてみると……。

「1/4」と書いて何と読む?

 スケオタだからこそ、思い込みで読んでしまう文字があります。例えば、「1/4」は「よんぶんのいち」と読むのが自然です。しかし、スケオタは「ソチ」と読んでしまうのです。

 ほかにも、新聞の記事やテレビ欄を見ていると、フィギュアスケートの内容に関係なく、「羽」「結」「真」「央」の文字を勝手に拾ってしまい、「羽生結弦」や「浅田真央」と変換されてしまいます。

 そんなスケオタの「あるある」を描いた漫画も生まれています。4コマエッセイ『フィギュアの季節です☆』(朝日新聞出版)は、昨年2月に発売された「フィギュアの時間です☆」に続く第2弾。ともにフィギュアファンである漫画家のさいきょーきかく(Y)さんと、編集者のKさんとの掛け合いが繰り広げられます。

「フィギュアの季節です☆」より「むしばまれた人」
「フィギュアの季節です☆」より「むしばまれた人」 出典: ©さいきょーきかく(Y)/朝日新聞出版

新採点脳か旧採点脳か ファンの世代間ギャップ

 競技会で、新採点か旧採点か、どちらの採点方式に慣れているかで、点数や順位の捉え方に世代間ギャップが生まれることがあります。

 現在の新採点方式は2004年から正式に採用され、ジャンプやスピンなどの要素ごとに基礎点があり、出来栄え点で加減します。それ以前は6点満点の採点で、旧採点方式に慣れているファンは、今でも相対的評価で見てしまい、順位は気にするが、点数は気にしないといいます。
 
 一方、新採点方式に慣れている「新採点脳」のファンは、キーになる数字がポンポン出てきます。例えば、男子の総合得点の「200点の壁」や「250点の壁」。ジュニアからシニアに上がる選手たちは、200点のラインで、もみもみ足踏みしている、それを抜けると次は230点あたりでもみもみ、そして、250点を超えるとトップ選手入りというイメージを持っています。

 新採点脳では、要素の基礎点が頭に入っており、演技を見ながら点数を計算し、演技が終わると同時に合計点をはじき出してしまう人もいます。

「フィギュアの季節です☆」より「壁」
「フィギュアの季節です☆」より「壁」 出典: ©さいきょーきかく(Y)/朝日新聞出版

選手ごとにジャンプの効果音

 演技中、スケオタの頭の中では、プログラムの曲のほかに、様々な効果音が流れています。

 例えば、ジャンプは選手ごとにイメージがあり、浅田真央選手は「きゅるるん」、羽生結弦選手は「しゅるるんっ」、海外の体の大きい選手は「ぐわんぐわん」、金博洋(ボーヤン・ジン)選手は「ブーン」など。こうしたイメージがファン同士でわかりあえると嬉しくなるのです。

「フィギュアの季節です☆」より「ジャンプのイメージ」
「フィギュアの季節です☆」より「ジャンプのイメージ」 出典: ©さいきょーきかく(Y)/朝日新聞出版

 ポエムが流れてくるときもあります。

 『フィギュアの季節です☆』の作者、さいきょーきかく(Y)さんは、羽生選手の2016年世界選手権エキシビション「天と地のレクイエム」を見て、次のように書き下ろしました。

 「まるでこの混沌とした世の中に舞い降りた天使が星が降り注ぐ中を自らも傷つきながら大地を癒やしていくようだッッッ」

 さいきょーきかく(Y)さんは「演技について説明しようとすると、あらん限りの言語能力をふりしぼってポエムにみたいになるの なんだろう」と力説しています。

「フィギュアの季節です☆」より「ポエム問題」
「フィギュアの季節です☆」より「ポエム問題」 出典: ©さいきょーきかく(Y)/朝日新聞出版

ファンのあるあるを楽しむコミックエッセイ

 『フィギュアの季節です☆』には、織田信成さんや本田武史さん、ジョニー・ウィアー(アメリカ)、アレクセイ・ヤグディン(ロシア)など、現役選手以外のスケーターの話題も登場します。

 4コマ以外にも、コラムも充実。スピンの解説のほか、アイスショーの有名人、ロシアの名物コーチ、エキシビションの不思議な衣装などを紹介しています。

 さいきょーきかく(Y)さんは、ファン初心者も入りやすいような話題を取り上げるよう心がけたとのこと。「選手が満足できる演技ができると、応援したファンは幸せになれる。選手への感謝の気持ちを伝えたい」との思いを作品に込めたそうです。

 ファン歴15年超の編集者のKさんは、「新しいファンにも、こんな素敵な選手やプログラムがあったんだよ、と知ってもらえたら嬉しい」と話しています。

『フィギュアの季節です☆』(朝日新聞出版)

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