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コラム

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漫画家・吉谷光平さんが、新聞投稿をもとに描きました。

いつか熟柿を食べる日が…〝30秒で泣ける漫画〟の作者が描く祖母と孫

漫画「熟柿を食べる日」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「熟柿を食べる日」の一場面=作・吉谷光平さん

 孫娘とのやりとりの中で、ふと将来を想像したら笑いがこみ上げてきた――。ツイッターに投稿した漫画「男ってやつは」が〝30秒で泣ける〟と話題になった漫画家・吉谷光平さんが、新聞投稿をもとに描きました。

漫画「熟柿を食べる日」=作・吉谷光平さん
漫画「熟柿を食べる日」=作・吉谷光平さん
 今月、朝日新聞の「ひととき」欄に掲載された投稿。奈良県に住む60代女性からでした。
漫画「熟柿を食べる日」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「熟柿を食べる日」の一場面=作・吉谷光平さん
 タイトルは「熟柿を食べる日」。
漫画「熟柿を食べる日」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「熟柿を食べる日」の一場面=作・吉谷光平さん
 柿をめぐる孫娘とのやりとりの中で、自分の過去と孫娘の将来を想像した時のことが書かれています。
漫画「熟柿を食べる日」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「熟柿を食べる日」の一場面=作・吉谷光平さん

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 多分そう言うだろうなと思いつつ、大きな熟柿(じゅくし)を3歳の孫娘に「食べるか」と近づけたら、「いや。食べない」と、顔をそむけた。白い器に柿色が映える。ヘタをくりぬきトロトロの果肉をスプーンですくい、口に運ぶ私をポカンと見ているので再び「食べるか」と笑って見せたが、無言で首を横に振る。

 「生クリームをかけたらおいしいかも」と言ったら「生クリームあるの」と、目を輝かせた。あいにく生クリームはなかったが、コーヒーに入れるクリームがあったので、たらしてみたらキレイな模様に。見とれてはいたが、食べる決心はつかないようなので、それ以上は薦めるのをやめた。

 私は果物はあまり好きではなく、これまでは食べることも少なかった。見事な柿をもらっても、徐々に熟していくのを仕方なく眺めているだけ。食べてみようかと思うようになったのは、歯がなくなってきたからだ。老いたのだ。

 遠い昔の祖母と私のやりとりも、今とよく似たものだった。熟柿のことを「ずくし」と呼んでいた祖母を思い出しながら、今は幼い孫もいつか熟柿を食べる日が来るだろうなと想像し、笑いがこみあげてきた。
漫画「熟柿を食べる日」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「熟柿を食べる日」の一場面=作・吉谷光平さん

 【よしたに・こうへい】 26歳の漫画家。サラリーマン生活や漫画家アシスタントなどを経て、月刊スピリッツの「サカナマン」でデビュー。現在は月刊ヤングマガジンで「ナナメにナナミちゃん」を連載中。ツイッターで公開した2ページ5コマの漫画「男ってやつは」が〝30秒で泣ける〟と話題に。

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