MENU CLOSE

話題

35621

部屋にオオカミ? 羊毛で作るリアルすぎる立体造形 女性作家に聞く

ツイッターで「マジですごい」「生きてると思った」と話題になっている羊毛フェルトの作者に話を聞きました。

羊毛フェルトのオオカミ
羊毛フェルトのオオカミ 出典: 太田光美さん提供

目次

 前脚にアゴを乗せて部屋でくつろぐオオカミ。なぜ室内にオオカミが? はく製のようにも見えますが、実は羊毛で作られた立体作品です。羊の毛を絡めて足して作る「羊毛フェルト」。ツイッターで「マジですごい」「生きてると思った」と話題になっている作品の作者に話を聞きました。

羊毛フェルトのオオカミ
羊毛フェルトのオオカミ 出典: 太田光美さん提供

作者は太田光美さん


 このオオカミの作者は「True Style Lab.」として活動している太田光美さんです。

 8月末に太田さんの作品がツイッターに投稿されると「今にも目を覚まして動き出しそう」などと話題になり、リツイートは3万を超え、いいねも4万近くになっています。

 音楽や料理、フラワーデザインなどを経て造形・羊毛フェルトアーティストとなった太田さん。2012年にテレビで羊毛フェルト作品を見て、「作り方も何もわからないけど自分でもできそうだ」と感じ、インターネットで作り方や材料を調べました。

 作品によっては目や鼻、爪などのパーツに粘土などを使用し、作品の一部として陶器やフレームを使用。いけばなを意識した線の表現や、抽象的なアート作品の要素も採り入れて、独学で自分のスタイルを築いたそうです。

 ツイッターやフェイスブックなどで自身の作品を公開。個展も開きながら、ホームページでペットのオーダーメイド作品も受けてきましたが、現在は注文が殺到しているため休止しています。

羊毛フェルトのチーター
羊毛フェルトのチーター 出典: True Style Lab.のInstagramより

リアル作品は最短でも150時間


 「作品に魂が宿った瞬間が最もうれしい」と話す太田さんに、羊毛フェルト作品に込めた思いについて聞きました。

 ――制作方法を教えて下さい

 「羊毛フェルト専用のギザギザのついたニードルで羊毛をさすことにより、繊維同士が絡まり固まっていきます。この原理を利用し、羊毛を足しながらまず土台を成形していきます。その後、染色された羊毛で毛の流れや硬い皮膚の質感を表現していきます」

 ――作品制作にかかる時間は

 「作品によって違いますが、完全立体の超リアル作品は最短でも150~200時間くらいはかかります。デフォルメ作品などは5~6時間でできることもあります」

 ――制作する上で心がけていることは

 「モデルになる動物や個体の画像をくまなく観察し、顔立ちや骨格の特徴を捉えるまでに時間をかけます。オーダーメイドであれば、表情やしぐさなどから性格も想像して、飼い主さんからの情報をもとに外見だけではない特徴を見つけていきます。納得いくまで各パーツを作り直し、皮膚や筋肉からは体温が、目の奥からは魂が感じられるような作品作りを目指しています」

羊毛フェルトのネコ
羊毛フェルトのネコ 出典: True Style Lab.のTwitterより

一番のお気に入りは


 ――制作を続ける中で変化は

 「公園で犬の散歩をしていて、木々を見ながらふと『樹皮の質感が素晴らしい!』となったり、生えているコケを見て『美しい!』となったり、観察力が養われていると思います。五感を刺激するものへの敏感さも増してきたように感じます。あとは、引きこもり生活になりました(笑)」

 ――最も気に入っている作品は

 「その時その時、その子が一番だという思いで作っていて愛着もあるので、一つには絞れません。強いて挙げるなら、姉の家族の一員だった愛犬アイルをモデルにした作品でしょうか。初めて魂を意識することができた作品で自分で見てもドキッとしますし、個展でご覧になったお客様からも『魂が宿っていたように感じた』と言っていただきました」

 ――鑑賞する上で注目してほしい点は

 「展示空間も含めてデザインし、その空気感も作品のひとつとして感じていただきたいと思っています。撮影に夢中になる前に、まずはその空気感と作品をじっくりご覧いただきたいと思います」

 ――作品を見たいという人に向けてメッセージを

 「これからもTrue Style Lab.ならではの作品を創り出していきたいと思います。応援よろしくお願いします」

 ◇ ◇ ◇

 太田さんの今後のイベントの予定などはホームページから確認できます。

CLOSE

Q 取材リクエストする

取材にご協力頂ける場合はメールアドレスをご記入ください
編集部からご連絡させていただくことがございます