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ツイッターで話題「家族会議」 議題は…「ばあば いつかのための話」

もひかんさんの娘なごみさんが書いた家族会議の議事録=もひかんさん提供
もひかんさんの娘なごみさんが書いた家族会議の議事録=もひかんさん提供

目次

「おはかはいらない」「おもいだしてほしい」。こんな議事録が残された、ある「家族会議」がツイッターで話題です。母、妻、2人の子どもと暮らす男性、もひかんさんが開いた会議。ばあばは号泣、10歳の娘は嗚咽。そんななか、5歳の息子がとった行動とは? 家族会議の日に起きた「ハプニング」の真相を、もひかんさんに聞きました。

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月に1度の定例会 ユーモラスな内容話題


会議は、大阪の郊外で暮らすもひかんさん(41)が、昨年10月から月に1度開いているものです。自身が交通事故を起こしてしまったのがきっかけ。毎月の目標を決め、結果をふり返り、目標とは別の議題も話し合っています。書記は娘のなごみさんが担当。ユーモラスな内容で、ツイートには多くのファンがついています。

もひかんさんの実母、ばあばは68歳。兵庫で一人暮らしをしていましたが、今年2月に家族の元に引っ越してきました。昨年10月、もひかんさんの息子、かずとよ君の幼稚園の運動会を見るために大阪に来た日に持病の発作で倒れ、救急車で運ばれたことがきっかけで、一緒に暮らすことになりました。

ばあばは家族会議にも加わり、

3月の目標は「けんこう」(結果は△)
4月の目標は「はかめぐり」(結果は○。応神天皇陵古墳や百舌鳥古墳群などを巡ったそうです)
5月の目標は「いのししに勝つ」(結果は2戦2勝。イノシシが出没するといわれる近所の山に2回登り、2回とも遭遇しなかったので、正確には不戦勝だとか)

と元気な様子を見せていました。

ところが6月の目標は「死なない」。何があったのでしょうか。


イノシシ対策をするばあば。実際に傘をもって山に登ったそうです

「ばあばはいつまでも健康じゃないわけや」

実は、山登りで転んで腰を痛めたり、風邪が治らず、微熱が続いたり。元気に見えた裏で、ばあばはからだの不調に悩んでいました。
5月の家族会議が開かれる直前、もひかんさんに「ぜひとも話したいことがある」と議題を持ち込んだそうです。

会議の日。ばあばは「いのししに勝ったけれども体調は悪かった」と明かしました。
もひかんさんは「ばあばはいつまでも健康じゃないわけや」と家族に投げかけました。「いつか死んじゃうんや。だから元気な今のうちにいろいろ聞いておこう」

それまで騒いでいたなごみさんとかずとよ君が、黙り込みました。

もひかんさんと、ばあばは続けます。

もひかんさん「お墓はどうする?」
ばあば「お葬式のときに泣いてくれたり、手を合わせてくれたり、それで十分」
もひかんさん「最近はビルの中に入っているようなのがよくある」
ばあば「それでええ。墓なんかいらん。ときどき思い出して、おばあちゃんおったなと思い出してくれればええ」

東京都内には、こんな納骨堂も。位牌代わりの、LED電球を仕込んだガラス製の仏像がグラデーションを描く
東京都内には、こんな納骨堂も。位牌代わりの、LED電球を仕込んだガラス製の仏像がグラデーションを描く 出典: 朝日新聞

5歳の息子 空気変えた

ばあばは、思いがこみ上げて、しだいに涙混じりの声になっていきました。
なごみさんは、声を詰まらせて泣いています。

そんななか、かずとよ君がからだをくねらせて踊り出しました。

もひかんさんが「ばあばの目標は『死なない』」と言ったのに対し、おどけながら「頑張ってください」。家族全員、思わず吹き出しました。

もひかんさんはこのときのことをふり返ります。「あれで、一気になごんで終わった。『かずとよはいつの間に空気を読めるようになったんやろう』と、感心した」。息子の成長と、家族の結束を感じたと話してくれました。


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