バリキャリを目指すも気持ちばかりが空回りする妊活2年目の30代記者です。幸せの形は人それぞれだと思うのに、出産・子育てであふれる同世代のSNSを見て勝手に焦る日々。何となく生きづらい世の中だなあと思う同世代に読んで欲しい1週間(4/2-4/8)の話題を硬軟ない交ぜで選びました。(朝日新聞国際報道部・今村優莉)
こんな出来た夫がいたら私も……。と思った人も多かったのでは。
朝ドラで今世紀最高の平均視聴率で最終回を迎えたNHK連続テレビ小説「あさが来た」。良妻賢母であることを女性に求めてきた〝平成の朝ドラ〟の呪縛からの解放が人気のワケと見る専門家の指摘を読み、ひざを打ちました。
女子に学問は不要と言われて育った主人公のモデル広岡浅子は、日本初の女子大の設立に尽力します。その日本女子大によると、彼女が影響を受けた成瀬仁蔵にちなむ成瀬記念館で8日に終了した展示会には3カ月で約2万人が訪れ、大盛況だったそうです。
私、大きな声では言えませんが実は根強いあまロス派。でも、彼女の「九転び十起き」の心はしっかり学びたいですね。
ベルばらファン、ご注目です。
時事通信などによると、フランス高級ホテルチェーンLOVなどが、パリ郊外のベルサイユ宮殿の一部をホテルに改造すると発表しました。約20室限定で、2018年オープンを予定しているそうです。
フランス政府は数年前から「民間資金による有効活用」を呼びかけており、入札には国内外の約20の事業者が参加。最終的にLOVと、フランス料理の著名シェフ、アラン・デュカス氏が手がけることになりました。改修して建設するには少なくとも17億円かかるという報道もあり、「最高の料理と内装を楽しんで」とLOV。
ああ、「くやしかったら、ベルサイユへいらっしゃい」って言われている気がしますね!
東京メトロ半蔵門線で、ドアにベビーカーを挟んだまま電車が発車する事故が起きました。
挟まれたのがベビーカーの前輪の上にある細い軸で、ドアが異常を検知しませんでした。子どもは乗っておらずけが人はありませんでしたが、大惨事の可能性に衝撃が広がりました。発車前の目視で見落とし、非常ボタンが押された後も緊急停止しなかった新人車掌は「電車を止めるのをためらってしまった」。
当初、ネットではベビーカーを押していた男性が「駆け込み乗車したのでは」という臆測が広がりました。しかし、防犯カメラの映像でそれが違うということが報道されると「ベビーカー側に何か非があったんじゃないかという世論怖い」というツイートが。
また事故当時、子どもは同行の女性と先に電車に乗っていて無事だったことから、ベビーカーを畳まずに乗ろうとした男性への非難のつぶやきも流れました。
「『女性専用車両』があるんだから、『ベビーカー専用車両』を作ればいいのに」というアイディアもつぶやかれましたが、別々にすれば良いってものではないような気もします。ベビーカーが邪魔であるのが前提となっている議論は寂しいです。
日本と中国の女性研究者計約50人が「日中女性研究者の更なる飛躍に向けて」と題して東京都内でシンポジウムを開きました。
その前夜、レセプションである研究者は
「女性だからどうとか、そんなのは科学の世界では関係ないのよ」
と話していました。
「あら私、気づいたら女性だったわ」
とも。
うーん。シンポジウム自体が〝女性〟研究者と縛っていますが……。
子どもを生み育てない人生を選んだことに「一片の後悔もない」と女性誌に語った俳優山口智子さんのインタビューが大きな反響を呼んだことが紹介されました。
「過去の私に伝えたい」
「すごく同感」
「責任ばかり女性に押し付けたってなぁ」
ネットでは共感の声が広まりました。
質素な暮らしぶりから「世界で一番貧しい大統領」と呼ばれたウルグアイの前大統領が来日し、幸せをテーマに東京で講演しました。
「一番大きな貧困は孤独」
「他人のために何かできたら、自分も幸せになる」
と語りました。
若者への投票参加を呼びかけるくだりでの
「不平ばかり言うのではなく、同じ気持ちを持つ人とまとまって何かをしなければならない」
のひと言は、不平ばかりが口を出る、私の胸にちくりと刺さりました。