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株価連動型の社食、日清の狙いは ↑でマグロ解体、↓なら役員が配膳
日清食品ホールディングスが「株価連動型社員食堂」という、ちょっと変わった取り組みをスタートさせました。
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日清食品ホールディングスが「株価連動型社員食堂」という、ちょっと変わった取り組みをスタートさせました。
日清食品ホールディングスが「株価連動型社員食堂」という、ちょっと変わった取り組みをスタートさせました。月末の株価をもとに翌月のメニューが一部変更になる仕組みで、上昇していれば「マグロの解体ショー」、下落していれば「昔の給食を再現した質素な食事」といった具合です。どんな狙いがあって始まったのか? 広報担当者に、詳しく話を聞きました。
社食の名前は「KABUTERIA」(カブテリア)。株とカフェテリアをもじったネーミングです。銅材や古材を多用しながら、リラックスできる「ガレージ」を意識した空間になっています。
創業者である安藤百福氏が自宅裏庭のガレージで「チキンラーメン」を発明したことや、アップルなどの企業もガレージ発であることから、「創業の原点を見つめ直し、クリエーティブな発想を生み出す機会を創出したい」との思いを込めたそうです。
空間だけではなく、メニューの仕組みにもこだわりました。
前月の月平均株価を当月の月末日終値が上回った場合、翌月に2日間「ご褒美デー」が設定されます。この日は「マグロの解体ショー」や「世界三大珍味祭り」などが開催されます
逆に下回った場合は、質素な食事を提供する「お目玉デー」が2日間設定されます。栄養価を意識しながらも、昭和30年代の給食を再現した質素なメニューになるそうです。しかも、役員数名が給食着で社員に配膳するなど、「今後に向けての自らの行動を考え直す日」とするそうです。
こうした取り組みを始めた理由について、広報担当者に話を聞きました。
――なぜ株価連動なのでしょうか
「自社の株価を意識して、株価上昇のために一人一人が何を出来るのかを考えて行動することを促す狙いです」
――月末日の終値にした理由は
「月平均だと最終日を待たずに何となく結果が分かってしまいます。最後までワクワク、ドキドキしながら企業価値について意識してもらいたいと考えた結果です」
――2日間だけなんですね
「予算の関係もありますので……。これまでは一律料金で定食もしくは麺類から選ぶ仕組みでしたが、リニューアルしてビュッフェスタイルになりました。主菜、副菜、みそ汁、ご飯、スープ、カレー、麺類、デザートから自由に組み合わせる方式で、全体的に見てグレードアップしています。料金は少し上げましたが、それ以上に充実させています。さらにマグロの解体ショーなどをやるとなると、頑張っても2日間ということになりました」
――「お目玉デー」では役員が配膳するそうですが
「株価の一端を担うのは、社員だけでなく役員もそうです。みんなで頑張ろうという思いで参加してもらうことにしました」
――今後の意気込みは
「これまでのコミュニケーション創出だけでなく、新しい発想を生み出す場として充実を図り、社員一人一人が何をできるかを考えるための一助になればと思います」
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リニューアルオープンが3月30日だったため、初回の「ご褒美デー」「お目玉デー」は4月末日の株価をもとに5月実施となるそうです。
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