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褒めすぎか!区役所の「その気にさせる階段」 震災をきっかけに発案
京都市にある下京区役所の階段が話題になっています。段差の部分に利用者をその気にさせるメッセージが書かれているのです。
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京都市にある下京区役所の階段が話題になっています。段差の部分に利用者をその気にさせるメッセージが書かれているのです。
京都市にある下京区役所の階段が話題になっています。段差の部分に「階段を使うあなたって素敵」「環境にいいことしてますね~」と、利用者をその気にさせるメッセージが書かれているのです。この取り組みが始まったきっかけは、東日本大震災。どんな狙いが込められているのかを区役所に聞くと、ネット上では取り上げられていない「続き」があることもわかりました。
下京区役所は5階建て。エレベーターも2基ありますが、階段を上ろうとすると段差の部分にこんなメッセージが書かれていることに気づきます。
「階段を選ぶなんてさすがです」
「階段を使うあなたって素敵」
「環境にいいことしてますね~」
「さあ もうひと踏ん張り!」
「お疲れさまです。3階に到着です」
「お帰りの際もぜひ階段で」
メッセージの横には階段を利用したことによる消費カロリーも表示されています。この階段を撮影した画像が17日にツイッター投稿されると、「上がりきった時に元気がもらえそう」「ウチの地元に欲しい」と話題になり、5日間でリツイートは2万9000を超えました。
メッセージが書かれた階段はあちこちにありますが、この「褒めちぎり」ともいえる内容が目を引いたようです。
なぜ、このようなメッセージを書いたのか? 区役所の地域力推進室に聞きました。
――きっかけを教えて下さい
「2011年の東日本大震災です。電力不足の懸念からエレベーター2基のうち1基を止めていたため、階段への導線を作るために取り組みました。当時、京都市交通局が地下鉄駅の階段部分にメッセージや消費カロリーを表示していたことを参考にしています」
――狙いや工夫した点は
「エコと健康のために、エレベーターではなく階段を使いたくなるように工夫しました。文言については、階段の利用促進とエコPRを織り交ぜたメッセージを、複数の職員で案を出し合いました」
――ネット上で話題になっていることについては
「作成から約5年が経過しており、改めて注目されていたことに驚いていますが、多くの方に下京区役所の階段のことを知ってもらうことができて、うれしく思います。今後とも、身近で親しみを持っていただければと考えています」
下京区役所は5階建てですが、ネット上で話題になっているのは3階までの階段です。一般の人が立ち入りできるのは4階までですが、3階から4階にかけての階段にメッセージはないのでしょうか? この点について地域力推進室では、こう話します。
「実は3階から4階にかけては下京区の歴史について説明しています。時間があればのぞいてみてください」
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