お金と仕事
三国志の眼鏡!この発想はなかった…「二次創作」の元祖、今も進化中
ゲームや漫画で根強いファンのいる三国志ですが、とうとう眼鏡が登場しました。1800年の時を経て英雄たちの活躍の幅が広がっています。
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ゲームや漫画で根強いファンのいる三国志ですが、とうとう眼鏡が登場しました。1800年の時を経て英雄たちの活躍の幅が広がっています。
ゲームや漫画で根強いファンのいる三国志ですが、とうとう眼鏡が登場しました。曹操、周瑜、諸葛亮をイメージしたフレームを売りにしています。漫画やゲームから進化をしてきた日本の三国志文化。1800年の時を経て英雄たちの活躍の幅が広がっています。
三国志は、1800年ほど前の中国が舞台です。漢王朝末期から、魏、呉、蜀の三つの国が覇を争った時代の興亡を描いています。魏を滅ぼした晋(しん)による歴史書(正史)で、魏の曹操、蜀の劉備や関羽、呉の孫堅ら英雄が活躍します。
三国志といえば、横山光輝さんの漫画と、コーエーテクモゲームスの歴史シミュレーションゲーム「三國志」が有名です。
全60巻の漫画「三国志」は、30代以上の漫画ファンなら誰もが知っているであろう名作です。作中に登場するセリフも有名で、「待てあわてるな、これは孔明の罠だ」などは、漫画を読んでいない人にも通じる知名度があります。
ゲーム「三國志」は1985年に発売以来のロングセラーシリーズです。有名な武将からマニアックな武将まで、エピソードにちなんだ能力が数字によって設定されており、ゲームを通じて歴史好きになった人も少なくありません。
漫画の世界では、斬新な解釈によって様々な作品が生まれました。
「蒼天航路」(1994年)は、曹操を主役にし、劉備、関羽、張飛の義兄弟が中心の「三国志演義」の解釈に真っ向から対抗して人気を得ました。
「覇-LORD」(2005年)は、卑弥呼のもとにいた倭人(わじん)が大陸に渡って劉備に成り代わるという大胆な解釈がなされています。
三国志は、横浜市営地下鉄のマナー向上ポスターにも登場しています。2015年、ゲーム「三國志」が30周年となるのを記念し、コーエーテクモゲームス(横浜市港北区)と横浜市がタイアップしました。
「覇王の座は譲らぬが、この座席は譲ろう」(曹操)
「人中に呂布あり! 車中に駆け込み無し!!」(呂布)
「張飛!酔うて車内で義の無き行いをするではないぞ?」(関羽)
「心配するな兄者!酒はほどほどに、だろ?」(張飛)
英雄たちの勇ましいコピーがおどっています。
2015年末には、ついに眼鏡が登場しました。「曹操」「諸葛亮」「周瑜」の3人をイメージしたデザインが、眼鏡をフレームを飾ります。
なぜ三国志を眼鏡にしょうと思ったのか? 発売元の愛眼は「三国志ファンは中高年の男性に多いと考え、ビジネスでの勝ち運というストーリーを加え、訴えることにしました」と説明します。
そのため、キャラクターは「曹操」以外は名参謀と言われる2人を採用しました。「曹操」は力強い赤、「諸葛亮」は颯爽(さっそう)とした白、「周瑜」はミステリアスな蒼がテーマになっています。
愛眼によると狙い通り「ビジネスでの勝ち運」を意識した中高年の男性が買っていくほか、若い女性の購入者もいるそうです。
中国文学者の井波律子さんは三国志の魅力について、次のように分析しています。
「勝ち続けた武将がいないのもいい。どん底からはい上がる不死鳥の実例がいっぱいで鼓舞される。あぶれ者が武将になるなど、乱世ならではの面白さ」
もともと中国の歴史書だった三国志ですが、二次創作の本場、日本で独自の進化を遂げているようです。
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