お金と仕事
アニメ制作会社「マングローブ」自己破産へ 「虐殺器官」公開直前
「神のみぞ知るセカイ」シリーズなど数々の人気アニメ作品を手がけてきたアニメ制作会社「マングローブ」(東京都杉並区)が自己破産申請の準備に入ったことがわかりました。10月末にも自己破産申請する模様です。同社が手がけていた故・伊藤計劃氏原作のSF映画「虐殺器官」(11月13日公開)の直前に起きた事態だけに、関係者やファンらに衝撃が広がっています。
東京商工リサーチによると、同社は大手アニメ制作会社のプロデューサーだった小林真一郎社長が独立するかたちで2002年2月に設立。
「サムライチャンプルー」、「Ergo Proxy」、「ミチコとハッチン」などのオリジナルテレビアニメ作品の制作を手掛けたほか、漫画雑誌、週刊少年サンデーでも連載された「神のみぞ知るセカイ」シリーズのOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)制作、大ヒットしたアクションゲーム「戦国BASARA」のムービーパート、また数多くのアニメ作品の制作協力を行うなどの実績をあげていました。
ピーク時には10億円以上の売上をあげていたが、制作費の負担などが経営を圧迫し、資金繰りが悪化していたといいます。
破産手続きを進めている弁護士事務所によると、負債額は少なくとも3億5千万円。今後、負債はさらに膨らむ模様です。
ネット上では「倒産マジですか」「虐殺器官どうなるの?」など、驚きの声が投稿されています。弁護士事務所は、「虐殺器官」など、同社が制作段階にあった作品の今後について「まったく見通しが立っていない」と説明しています。
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