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かに本家の看板はなぜ落ちたのか 札幌の街並みの一部、点検怠る?
「札幌かに本家札幌駅前本店ビル」の看板の一部が落下した事故。街並の一部になっているお店だっただけに、ツイッターなどで話題になりました。看板はなぜ落ちたのでしょうか?
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「札幌かに本家札幌駅前本店ビル」の看板の一部が落下した事故。街並の一部になっているお店だっただけに、ツイッターなどで話題になりました。看板はなぜ落ちたのでしょうか?
北海道札幌市で「札幌かに本家札幌駅前本店ビル」の看板の一部が落下し通行人の女性が大けがをした事故。お店は駅の目の前にあり、札幌の街並の一部にもなっている店だっただけに、ツイッターなどで話題になりました。看板はなぜ落ちたのでしょうか?
警察の調べでは、2月15日午後2時ごろ、歩道側にせり出している看板の一部の金属製装飾品が落下、歩行中の女性を直撃しました。装飾品は縦横各約30センチ、長さ約150センチで、重さは約25キロでした。道警は、壁との接続部分が腐食と強風で壊れ、落下したとみています。
事故があった15日は、北海道や東北沿岸部では雪を伴った非常に強い風が吹き、ところによっては猛吹雪になっていました。気象庁によると、最大瞬間風速は15日午後8時までに北海道弟子屈(てしかが)町で34.9メートル、札幌市で28.9メートルを記録していました。
運営会社の「札幌かに本家」(名古屋市)によると、看板は1985年の開店時からのものでした。最後に点検したのは2013年12月で、その後はお店の責任者らが目視するだけだったそうです。
札幌市建築安全推進課によると、建築基準法では年1回、ビルの安全性についての点検結果の報告が義務づけられています。看板の接続部分の損傷や劣化について修理が必要かどうかを記入する項目もありますが、「札幌かに本家」からは今年度は昨年11月末の期限までに報告がなく、市は昨年12月中旬に催促状を郵送していました。
事故を受け、「札幌かに本家」の日置達郎社長(79)が2月16日、札幌市内で会見し、「強風があったとはいえ、点検が不十分だったことが原因。申し訳ありません」と謝罪しました。札幌駅前本店は営業を休止しており、看板は17日夜に撤去するそうです。