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【講評】たのしいジジネタンカ 笹公人選 「危険ドラッグ」

時事ネタを短歌に変換する「たのしいジジネタンカ」。題「危険ドラッグ」で募集した作品について、歌人の笹公人さんの講評です。個性的な作品が集まりました。

繁華街に掲げられた「ハーブ」と書かれた看板=札幌市中央区
繁華街に掲げられた「ハーブ」と書かれた看板=札幌市中央区 出典: 朝日新聞

目次

時事ネタを短歌に変換する「たのしいジジネタンカ」。題「危険ドラッグ」で募集した作品について、歌人の笹公人さんの講評です。個性的な作品が集まりました。

【PR】「あの時、学校でR-1飲んでたね」

売人はウインクをして言うだろう「これは危険じゃないほうのドラッグ」  (東京都 秋山生糸さんの投稿)

交通安全を呼びかける人形
交通安全を呼びかける人形 出典: 朝日新聞

「危険じゃないほうのドラッグ」と言われて、
もっと危険なドラッグ(覚醒剤)を売られる可能性が出てきたことを警告しています。
いつの世も、本当に危険なものは危険じゃないふりをしてやってくるものです。
売人のいやらしい笑顔まで浮かんでくるような「危険タンカ」ですね。

炙り香りしゃぶり尽くすスルメが私の危険ドラッグ (東京都 中山一朗さんの投稿)

スルメイカ
スルメイカ 出典: 朝日新聞

変化球の歌です。
「危険ドラッグ」という言葉の持つマヌケさは、
炙りスルメくらいがふさわしいよ、というメッセージが裏に込められているのでしょう。
「香り」は「嗅ぎ」などとしたほうがよさそうです。

どことなく昭和の香り漂わす危険ドラッグロックンロール (三重県 魚虎豆太郎さんの投稿)

原宿で踊るロックンロールグループ=2014年5月25日
原宿で踊るロックンロールグループ=2014年5月25日 出典:東京)原宿で踊って30年、50歳のリーダー引退:朝日新聞デジタル

60年代ヒッピーの合言葉「セックス、ドラッグ、ロックンロール」をかけています。
「危険ドラッグ」というネーミングはたしかに昭和なセンスですよね。

<選者紹介>

笹 公人(ささ・きみひと)

1975年東京生まれ。歌人。「未来」選者。
歌集に『念力家族』、『念力図鑑』、『抒情の奇妙な冒険』。
他に『念力姫』、『笹公人の念力短歌トレーニング』、
絵本『ヘンなあさ』(本秀康・絵)、和田誠氏と共著 『連句遊戯』、
朱川湊人氏との共著 『遊星ハグルマ装置』など。

イラスト・杉木ヤスコ

笹公人公式ホームページ

新名称「危険ドラッグ」にツッコミ続出!でも本当の狙いは達成?

東京・池袋で脱法ドラッグの一つ、脱法ハーブを吸った男の乗用車が暴走し8人が死傷した事故などを受け、警察庁と厚生労働省が今月5日~18日にかけて、「脱法ドラッグ」に代わる新たな名称を募集していました。
新名称「危険ドラッグ」にツッコミ続出!でも本当の狙いは達成? - withnews

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