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【講評】たのしいジジネタンカ 笹公人選 「危険ドラッグ」
時事ネタを短歌に変換する「たのしいジジネタンカ」。題「危険ドラッグ」で募集した作品について、歌人の笹公人さんの講評です。個性的な作品が集まりました。
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時事ネタを短歌に変換する「たのしいジジネタンカ」。題「危険ドラッグ」で募集した作品について、歌人の笹公人さんの講評です。個性的な作品が集まりました。
時事ネタを短歌に変換する「たのしいジジネタンカ」。題「危険ドラッグ」で募集した作品について、歌人の笹公人さんの講評です。個性的な作品が集まりました。
「危険じゃないほうのドラッグ」と言われて、
もっと危険なドラッグ(覚醒剤)を売られる可能性が出てきたことを警告しています。
いつの世も、本当に危険なものは危険じゃないふりをしてやってくるものです。
売人のいやらしい笑顔まで浮かんでくるような「危険タンカ」ですね。
変化球の歌です。
「危険ドラッグ」という言葉の持つマヌケさは、
炙りスルメくらいがふさわしいよ、というメッセージが裏に込められているのでしょう。
「香り」は「嗅ぎ」などとしたほうがよさそうです。
60年代ヒッピーの合言葉「セックス、ドラッグ、ロックンロール」をかけています。
「危険ドラッグ」というネーミングはたしかに昭和なセンスですよね。
笹 公人(ささ・きみひと)
1975年東京生まれ。歌人。「未来」選者。
歌集に『念力家族』、『念力図鑑』、『抒情の奇妙な冒険』。
他に『念力姫』、『笹公人の念力短歌トレーニング』、
絵本『ヘンなあさ』(本秀康・絵)、和田誠氏と共著 『連句遊戯』、
朱川湊人氏との共著 『遊星ハグルマ装置』など。
イラスト・杉木ヤスコ