【2012年の盛岡大付高野球部】ふだんはグラウンドで声を張り上げている部員たちが、静まりかえる。29日朝、八幡平市の鷲連寺の一室。重ねた和紙の上から、筆でお経を一字ずつなぞる。岩手大会決勝の前に取り組んだ写経の続きだ。副住職の葛文世さんは、盛岡大付のOB。(中略)選手たちには「心の乱れは字にも出る。心にすきがないか、出発前に自分と向き合い、内観してほしい」と語りかけた。「甲子園は誰でも緊張し、力んでしまう場。熱い中にも冷静なものが必要。勝利は急いで意識するものではない。一つ一つの落ち着いたプレーに後からついてくる」
2012年7月30日付朝日新聞 (牙を出せ!盛岡大付の甲子園)写経し座禅組み、自分と向き合う