話題
ミクシィ朝倉氏が日経ビジネスに問いただした件。双方に取材
「了解なく記事化された」。mixi(ミクシィ)の朝倉祐介社長(当時。現在は顧問)が、日経ビジネスオンラインに載った自らのインタビュー記事に異例の反論をし、ネット上でも話題になったのは先月のこと。結局なんだったのか、両者に取材しました。
話題
「了解なく記事化された」。mixi(ミクシィ)の朝倉祐介社長(当時。現在は顧問)が、日経ビジネスオンラインに載った自らのインタビュー記事に異例の反論をし、ネット上でも話題になったのは先月のこと。結局なんだったのか、両者に取材しました。
「了解なく記事化された」「明らかな約束違反」。mixi(ミクシィ)の朝倉祐介社長(当時。現在は顧問)が、日経ビジネスオンラインに載った自らのインタビュー記事に異例の反論をし、ネット上でも話題になったのは先月のこと。結局なんだったのか、両者に取材しました。
発端は日経ビジネスオンラインが6月16日付で載せた記事。「渦中のミクシィ社長を離島で直撃 電撃退任と今後について聞いてみた」というタイトルで、同誌の記者が朝倉氏にインタビューした内容と、写真を載せています。
ところが、朝倉氏は6月17日、ニュース閲覧サービス「NewsPicks」へのコメントで反論。「この記事、プライベートの場でもあり取材にはお応えできない旨をお伝えしたところ、記事にはしない、単にお近づきまでにということで応じた雑談を了解なく記事化されたものです」と指摘しました。
「内容も私が決して口にしないようなフレーズや尾ひれが加えられ、口にした内容であったとしても意図的に異なる文脈に拡大解釈された内容が掲載されている上に、了解なく撮影された写真が使用されており、唖然とした次第です」として、発行元の日経BP社に見解を聞いていることを明らかにしていました。
これに対し、ネット上では様々な反応が。
この内容記事にできるなんてどんだけ仲良いんだろと思ったけど、そういうことだったのか… / ミクシィ朝倉社長が日経BPに抗議! インタビュー記事は「明らかな約束違反」「了解なく写真撮影」
http://t.co/EKLliBf9gq #NewsPicks
— ISHIKAWA T@dash! (@tdswordsworks) 2014, 6月 26
書かれるかもしれない、というリスクを考えていないとこうなってしまう。
脇が甘かったようですね。 / 絶好調mixi朝倉社長「了解なく記事化された」と噛みつくインタビューを掲載した日経ビジネスの言い分は…
http://t.co/I4g3f1xdvR #NewsPicks
— cclub (@cclubzz) 2014, 6月 22
マスコミの性として、これは書くでしょ。。
日経BPは全般に良心的だとは思うのだけど、もし書かないと約束したのならちょっとアレですね。
RT ミクシィ朝倉社長が日経BPに抗議! インタビュー記事は「明らかな約束違反」「了解なく写真撮影」http://t.co/Osgh42Ywku
— おばっち (@obatah) 2014, 6月 18
そこで、withnews編集部が取材したところ、日経BP社のコーポレート管理室からは以下のコメントを頂きました。
「今回は事前に取材を申し込みお会いしたわけではありません。記者は、やりとりの中で朝倉社長から『プライベートで来ている』というお話をお聞きしていましたが、オフレコという認識は持っていませんでした。朝倉社長は上場企業の社長でもあり、お話の内容がニュース価値を持つと判断し、記事として掲載しました」
つまり、やはり取材した記者はオフレコとは思わなかった、ということです。
一方、朝倉氏はどうでしょうか。withnews編集部の取材に対し、朝倉氏は日経ビジネスの編集長と、日経ビジネスオンラインの編集長の2人に面会したことを明らかにしました。そのうえで、次のように回答して頂きました。
「当該記事を執筆した記者の方からは直接に謝罪のメールをいただいておりますが、両編集長からは『担当記者はオフレコの認識がなかった』との説明を受けました。この日の面会を受けて、先方は以下の文言を当該記事の末尾に加えたとのご連絡をいただいております。
『※おことわり 本件に関し、朝倉祐介氏より「オフレコではなかったのか」との申し入れがありました。しかし、担当記者にはオフレコとの認識はなく、記事掲載にあたり双方に認識の違いがありました』
『認識の違い』があったというのが先方のご見解のようです」
取材した結果、「オンレコ(=記事にしていい状況)」であるとの明示的なやりとりがなかったことは確かのようです。ただ、「オフレコ」かどうかをめぐっては溝は埋まらなかったようで、それ以上は当事者にしか分からない当時の微妙なニュアンスと関わってきそうです。
朝倉氏は日経ビジネスを「信頼足り得るメディア」と評価し、「記者個人を責めたいわけでもありません」としています。ギリギリの取材の現場では、取材対象者と記者のすれ違いが不可避な部分は常にあり、今回のような「内幕がネットで議論される」現象は今後も尽きなさそうです。