登山道、国立公園なのに「管理者不在」 ハイカーたちが整備する理由

8月に開かれた「第一回日本山岳保全サミット」から考えます

大雪山国立公園の旭岳周辺で、公共事業によって約30年前に取り付けられて以来、修繕が行われず、老朽化して放置された木道=2023年8月10日午前、北海道東川町、伊藤進之介撮影

観光客が戻り、多くの人が再び登山を楽しむようになった今年、改めて課題になったのが登山道の管理です。国立公園のトレイル(山や森林などを歩く道)は、国だけでは管理しきれず、道が荒れることで、人々が安全に歩けなくなるばかりか、周辺の貴重な生態系も失われつつあります。自然環境の保護やトレイルの整備など、民間団体がハイカーらを巻き込んで管理の仕組みづくりを始めています。(朝日新聞映像報道部記者・伊藤進之介)

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