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ネットの話題

流しに栗を忍ばせたの誰だ!高尾山ケーブルカー、ほっこり投稿が話題

お怒りと思いきや…車掌のセンス炸裂

いまの季節にぴったりな、遊び心とちゃめっ気あふれる写真が話題です。
いまの季節にぴったりな、遊び心とちゃめっ気あふれる写真が話題です。 出典: 高尾山ケーブルカーのツイッター(@Takao_Tozan)

目次

最近、めっきり寒くなり、日に日に秋が深まっています。そんな中、紅葉の名所・高尾山でケーブルカーを運行する企業のツイートが好評です。多くの人々をクスリとほほえませた、この季節にふさわしい投稿の公開経緯について取材しました。(withnews編集部・神戸郁人)

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やけに小さい2つの「たわし」

話題を呼んだのは、高尾山登山電鉄(東京都八王子市)が運営する高尾山ケーブルカーのアカウント(@Takao_Tozan)が、10月13日に配信したツイートです。

添付画像に写っているのは、流し場とみられる場所です。シンク横に視線を向けると、食器洗浄用のスポンジや洗剤、ハンドソープなどの手前に、たわしが4つほど並んでいることに気付きます。

ところが、どこか違和感も。中央に置かれた2つのたわしのサイズが、両脇を固める別の2つと比べてやけに小さいのです。よく目をこらしてみると、左側のものの天頂から、実のようなものがのぞいています。正体は、イガグリだったのでした。

「誰だー! 駅務室の流しに、山の栗を忍ばせたのは」。画像に付されたそんな文言に「これはそっ栗」「高尾山の天狗の仕業だ」などの返信が殺到。童話「ごんぎつね」になぞらえ、キツネが持ってきたと冗談めかして解釈する人も現れました。

流し場にたわしとイガグリを一緒に並べた上で、撮影された画像。
流し場にたわしとイガグリを一緒に並べた上で、撮影された画像。 出典:高尾山ケーブルカーのツイッター(@Takao_Tozan)

「変化球」を繰り出したかった

7万近い「いいね」を獲得したツイートは、どのような理由で世に出たのか。高尾山登山電鉄を取材しました。

同社によると、画像が撮影されたのは、ケーブルカーの始点・清滝駅構内の駅務室です。同駅周辺には1本の栗の木があります。始業前に沿線の状況確認に臨んだ車掌が、木の近くに落ちている栗を見つけました。

車掌は当初、路上の栗の写真を撮ってツイートしようと考えました。しかし、昨夏に同様の画像を公開していたことを思い出します。そこで「変化球」を繰り出したいと、今回のアイデアを実行したそうです。

「駅務室は関係者のみが出入りするスペースです。持ってきた栗が流し場の風景に、自然に溶け込むよう設置することを心がけました」

昼頃まで置いておいたものの、誰も気付かなかったといいます。結局、事の次第を「自白」する形で、ツイートするに至りました。画像を見た人々からは、イガに触れる危険を指摘する声も上がりましたが、けが人などはいないとのことです。

昨年8月にツイートされた、高尾山のケーブルカー沿線に落ちた栗の写真。
昨年8月にツイートされた、高尾山のケーブルカー沿線に落ちた栗の写真。 出典:高尾山ケーブルカーのツイッター(@Takao_Tozan)

「来年のネタの参考にしたい」

高尾山は国定公園に指定され、自生する植物の採取が認められていません。ただ、落下した木の実などを拾うことは問題ないそうです。ちなみにふもとの土産物店で販売されている焼き栗は、京都・丹波など他の自治体が原産といいます。

地元の表情をユーモアたっぷりに紹介する同社のツイート。高尾山の標高が599メートルであることから、乗務員が山頂でジャンプし、「600メートル」地点に到達した瞬間の自撮り写真を公開するなどして、注目を集めてきました(関連記事)。

「高尾山に毎日いる私たちだからこそお伝えできる、現地の自然や魅力を、わかりやすくツイートするよう心がけています。時には今回のように『面白ネタ』を仕込むことで、訪問のきっかけがつくれればと考えています」

そして、栗のアイデアが好感を得たことについて、同社は次のようにコメントしました。

「話題になり、とてもうれしいです。たくさんの返信や引用リツイートに楽しませて頂きました。中でも『ごんぎつね』に関する感想は盲点だったので、来年のネタの参考にしたいなと思っております(笑)」

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