テレビ批評の未来 有吉・マツコ・坂上が築いた「内輪の刺し」の限界

「外部からの批評」取り込む気概を

鈴木旭
ライター

ゆめぴりかを試食するマツコ・デラックス=2016年10月20日、東京都港区、諫山卓弥撮影

「もしも、ナンシー関が生きていたら……」。テレビ好きなら、何度か考えたことがあるだろう。ネットが普及し、匿名批評が相次ぐ時代、テレビ批評は、テレビタレント自身が担うようになった。有吉弘行、マツコ・デラックス、坂上忍らは天性のバランス感覚で、視聴者の“留飲を下げる毒舌”を提供。番組作りは、ますますネットユーザーの声を意識した内容にシフトしている。芸能界と視聴者の距離が近づいたともいえる状況において、「テレビ批評」の未来はどうなっていくのだろうか。特殊なタレント頼みである「内部への批評」の強さと限界から考える。(ライター・鈴木旭)

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