僕たちは、初音ミクに救われた 誕生12年「機械の声」がつないだもの

今年誕生12周年を迎える初音ミク。彼女たちボーカロイドの歌う歌は、見知らぬ人同士をつなぎ、ときにその心を支えてきた。彼女たちの歌に救われて歩んできた若者たちの半生を聞いた。

丹治 吉順

初音ミクの恒例イベント「マジカルミライ」今年のメインビジュアル。イラストはni02さん。(C)クリプトン・フューチャー・メディア、ピアプロ

街を歩いていて、他人のひそひそ話が聞こえると、自分への悪口ではないかと感じてしまう。親の期待に押しつぶされそうになり、人生をあきらめかける。今年、干支をひとまわりした12周年になるボーカロイド初音ミクは、そんな生きづらさを抱える人たちの支えになってきた。「機械の声」を通じて生まれた人と人とのつながりを追った。

続きを読む