「かわいい明朝体」の貂明朝、お手本は鳥獣戯画 アドビ職人の結晶

吉田 貴司
朝日新聞記者

ノートPCに「貂明朝」を表示してもらった。フォントデザインは「職人に近い仕事」と話す=東京都品川区、村上健撮影

クリエーターが商品のパッケージなどをデザインし、そこに文字を載せるとき、どんなフォント(書体)を使うかはこだわるポイントの一つです。イラストレーターやフォトショップなどのソフトを提供するアドビシステムズで、フォントづくりを担当するのは5人のみ。その一人で、「かわいい明朝体」と評判の「貂(てん)明朝」を生み出した西塚涼子さん(47)は「プライベートでも『文字の形』が頭から離れない」と語るほどの文字好きです。「鳥獣戯画」を意識した貂明朝の制作秘話や文字へのこだわりを聞きました。

続きを読む