不登校をセパタクローが救う!?異色の小説、作者の「過去」

松川希実
朝日新聞記者

セパタクローを通じて少年が成長する物語「セパ!」

 この夏、ちょっと不思議な設定の小説「セパ!」がポプラ社から刊行されました。昨年の同社「ズッコケ文学新人賞」の大賞受賞作です。主人公は、劣等感のカタマリ、自信なし、コミュ力なしの男子中学生です。学校に行けなくなっていたある日、東南アジアの伝統スポーツ「セパタクロー」に出会い、前に進み出します。作者はしんどくて仕事を休んでいた時期をきっかけに、この物語を書き上げました。「逃げるのもアリと思ってもらいたい」と言います。

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