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これ全部私のもの…ってコト!? 残ったプリン、店長が盛りつけたら
閉店後、余ってしまったプリン。それを見た店長が「私利私欲」のまま盛りつけた、超豪勢なプリンアラモードがSNSで話題です。話を聞きました。
《お客様が少なく久々にプリンを余らせてしまった店主ですが明日も『これ全部私のもの……ってコト!?』と嬉しさのあまり胃の負担を一切考慮しないクレイジー☆プリンアラモードを創り上げながら働かせていただきます》
画像には、巨大な皿の上に、5個のプリンとフルーツ、アイス、生クリームがたっぷりと、見た目も美しく盛られています。
この投稿には、「何だこの天国みたいなやつは」「え~夢盛り!」「宝船に見えます!」「誰もが一度は夢見た『さいきょうプリンアラモード』」「盛りつけるの楽しかったでしょうね」とコメントが寄せられ、3.7万いいねが付きました。
お客様が少なく久々にプリンを余らせてしまった店主ですが明日も『これ全部私のもの……ってコト!?』と嬉しさのあまり胃の負担を一切考慮しないクレイジー☆プリンアラモードを創り上げながら働かせていただきます#メニュー化検討中 #喫茶べんてん #喫茶店 #神戸市 #神戸 pic.twitter.com/Cq0euQvCg7
— 喫茶べんてん (@coffee_benten) July 8, 2024
なぜ、「クレイジー☆プリンアラモード」を作ろうと思ったのでしょうか。「喫茶べんてん」の店長さんに話を聞きました。
取材の電話では開口一番に、「これは通常メニューではないんです。私が『私利私欲』だけで作ったもので…、まさかこんなに反響があるとは思わず…」と恐縮しながら、経緯を説明してくれました。
「喫茶べんてん」には、もともと、通常メニューに「プリンアラモード」があります。写真を見ると、プリン1個を囲むようにフルーツと生クリームが花のようにきれいに飾られています。
店長さん自身が好きだという「かため」のプリンを使い、スイーツ好きの店長さんが「自分が食べたいと思うまま」に盛りつけを考えたもの。
800円という価格からは信じられないほど、通常メニューでも相当ボリュームがあります。
「『SNSで見て来ました』と遠方からいらっしゃったお客さんのために、サービスでちょこっとずつ多めに盛っていっているうちに、いつの間にかこうなってしまった」のだそう。
「そのなれの果てがコレだったのかも…」と、〝クレイジー☆プリンアラモード〟ができた日を振り返ります。
7月に入ると暑さが厳しい日が続き、客入りが悪い日がありました。
平日はいつもプリンを12個用意しているのですが、この日は、18時の閉店までに7個、残ってしまったそうです。
閉店後、店長さんは、それらのプリンを見つめて、考えました。
それは、閉店直前に、お客さんが頼んでいた通常メニューの「プリンアラモード」のこと。
スイーツ好きの店長さんの気持ちがうずきました。
「本当に豪勢なのを食べてみたい」
取り出したのは、最近、アンティークショップで見つけた、かわいい大きなガラスの平皿。そこにどんどん、大好きなプリンと、大好きなクリームと、フルーツを乗せて行きました。
「楽しくなってきちゃって、気がついたらこんなことに…」
時間にしておよそ20分間、夢中で盛っている最中に、頭の隅では「自分だけでは到底、食べきれない」と気づいたと言います。
それでも3分の1を食べ切り、食べる前にタッパーに取り分けておいた分を、プリン好きのスタッフ宅にお裾分けしたそうです。
店長さんが店を開いて13年。もともとは、同じ場所で祖父母がやっていた「ドライブインべんてん」が原点でした。さまざまな人が場所を引き継いで、店長さんにバトンが回ってきました。
サービス業が好きで、喫茶店を始めた店長さん。メニュー作りの根底には「自分が食べたいものを作る」という気持ちがあり、名物のモーニングは15種類もあるそうです。
「田舎にあるちっさい店なんで」と謙遜しつつ、来てくれたお客さんには「せっかくだから」と、どんどん過剰に盛ってしまう癖がある店長さん。
今回のクレイジー☆プリンアラモードも、「メニュー化」するというのは冗談のつもりで投稿しましたが、「これだけ反響があると考えようかな…。どうせやるならちゃんと、もっと豪勢にしようかな…」と考え始めているそう。
また「過剰になっていく」未来が見えている、クレイジー☆プリンアラモードの今後に、つい期待してしまいます。
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