ネットの話題
「お酒を呑む人の御守」が話題 なぜ神社とお酒が関係…?意外な由来
ネットでも頒布、御利益のほどは……。
汗をかいた後の一杯がしみる季節、「お酒を呑む人の御守」が「人間ドックの結果が…」「ほしい」とSNSで話題になっています。とある神社が頒布しているこのお守り、どんな由縁があるのでしょうか?
「お酒を呑む人の御守」は、静岡県河津町の川津来宮神社が頒布しています。
ご神木の大楠で知られ、初詣に訪れる人は3千人ほどの神社で、宮司が一人で奉仕しています。他の神社も兼務していて、夏祭りが開催されるこの時期は、大忙しの毎日です。
お酒との縁が深い同神社は、2021年からこのお守りの頒布を始めました。
Xでの告知でたびたび話題を呼んでいますが、6月末のこの投稿には、1万2000件以上の「いいね」がつきました。
《お待たせしました。ご好評いただいております「お酒を呑む人の御守」少量ずつですが、HPより頒布再開いたしました。公式ページよりお求めください。》
お待たせしました。ご好評いただいております「お酒を呑む人の御守」少量ずつですが、HPより頒布再開いたしました。公式ページよりお求めください。#川津来宮神社 #杉桙別命神社 #鳥精進酒精進 #お酒を呑む人の御守 pic.twitter.com/Ix0DFMjkE4
— 川津来宮神社 (@kawazukinomiya) June 27, 2024
「人間ドックの結果が」と、健康を心配して興味を持つ人の声や、投稿から間もなく売り切れになってしまったことから「次はいつごろ手に入りますか?」と再版を心待ちにする声、「欲しい」といった声が相次ぎました。
川津来宮神社の氏子には、12月18日から23日まで鳥肉や卵を食べず、酒も飲まない「鳥精進・酒精進」という風習があるといいます。
その風習の由来は、神社にまつられている神様である、杉桙別命(すぎほこわけのみこと)にあります。
神社に伝わる故事によると、杉桙別命が酒に酔って野火に囲まれた時、たくさんの小鳥たちが羽に水を含ませて火を消し、野火から命を守ったのだといいます。
また、神社は酒類製造免許を受けています。
例大祭では、宮司が仕込んだ「神のお酒」を御祭神にささげた後、「どぶろく開き」の儀式が行われるといい、その場に訪れた氏子や参拝者に振る舞うのだそう。
こういった「お酒」とのつながりもあり、神社によると「昔から禁酒祈願の方が多くみられております」。
そんな中で、神社に関わりのある人たちから「『酒難除け』の御守をもらえないか」と言う声があがり、お守りの頒布にいたったそうです。
お守りは、神社のホームページから、インターネット販売も受け付けています(現在は売り切れ)。
気になるのは、直接参拝しなくても、ご利益は得られるのかということ。
神社に聞くと、「ご祈祷やお守り・お札は、本来であれば神社にご参拝いただき、お受け頂くのが望ましい」とする一方、「遠方の方、感染症対策、病気などの諸事情でお越しになれない方のため、郵送による対応も承っています」とし、「直接のご参拝、ネットでもご利益は同じと考えています」とのことでした。
ただ、やはり「ご参拝者を優先している」そうで、ネット販売分は現在売り切れていますが、社務所では常に授かることができるそうです。
同神社には、このお守りをきかっけに初めて参拝した人などからも声が届いているといい、「ご神木の大楠を見て感動した」などといった声が寄せられているそう。
「この御守をきっかけに、外でも家でも他人に迷惑を掛けない楽しいお酒を飲むのに役立ててもらえたらと考えております」と話しています。
1/4枚