ネットの話題
とろける〝チャーシュー〟本に挟んで 「しおりとしても優秀です」
食品サンプル会社に経緯を聞きました
とろけそうなチャーシューを、そっと本に挟む。食品サンプルで作った異色の「しおり」がSNSで話題になりました。作った会社に狙いを聞きました。
手で曲げると、とろけそうな〝チャーシュー〟。動かすと表面にはつやつやと光る脂。そのチャーシューを、開いた本の上に乗せ、「このシリーズは薄くてしなやかなので、栞(しおり)としても優秀です」。
それは見た目がチャーシューそっくりな食品サンプルを使った、本の〝しおり〟でした。
この投稿には「チャーシューをしおりにって発想が、もう秀逸すぎる」「脂で指先と本がベットベトになりそうなくらいリアルですね」「電車の中で本からコレ出てきたら、向かい側にいる人がめちゃ驚きそう」とコメントがつき、1万超のいいねがつきました。
チャーシューのしおりが、リアルに出来すぎててコワイほど。
— 株式会社いわさき_食品サンプル (@IWASAKI_SAMPLE) May 20, 2024
今ならオンラインショップに入荷してます。
食品サンプルしおりって結構分厚いのも多いのですが、このシリーズは薄くてしなやかなので、栞としても優秀です👍#食品サンプルしおり https://t.co/2Og4TfGuNO pic.twitter.com/6bXodSWLVE
チャーシューのしおりは、「超リアル!おもしろしおり」シリーズの一つで、ほかにも薄切りのスイカ、鮭の切り身、特上肉、ベーコン、そして新作のキュウリ、キウイが展開されています。
開発のきっかけは、2013年に大阪で開催された食博覧会でした。
〝本業〟は、飲食店や食品メーカーへの販売促進を目的とした食品サンプルをメインに扱う会社ですが、食博覧会では「一般消費者にも食品サンプルに親しんでもらおう」と、食品サンプルグッズを企画しました。
当時の特殊印刷製作担当者から「こんな商品を作ってみたが、どうだろうか」と提案があったのが、食品サンプルの「しおり」。イベントでは大好評で完売になったそうです。
しかし、オンラインショップでの売れ行きは「ぼちぼち」でした。
「イベントなどで実際にお手に取っていただいたときの反応はいいのですが、写真だと良さが伝わりづらいようで…」
潮目が変わったのは5月20日のこと。SNS担当者が手元にあったチャーシューしおりをなんとなく動画で撮って投稿したとたん、たちまち拡散されました。
「写真では伝わりづらかった脂やタレのリアル感・シズル感が、動画ではうまく伝えることができたようです」
「美味しそうなのにしおり」という面白さもあいまって、チャーシュー以外のラインナップにも注目が集まり、チャーシューとスイカ、特上肉は売り切れ。現在は「予約販売」に切り替え、チャーシューは6月中旬~下旬、スイカと特上肉は6月下旬~7月上旬の発送を目指し、増産を急いでいます。
SNSをざわつかせた「リアル感・シズル感」の理由を聞きました。
「詳しくは企業秘密」とのことですが、「新しい特殊印刷技術と製作担当者の昔ながらの手作業のハイブリッド製法で作っており、食材の表面の凹凸も再現されています」と、食品サンプル製作で蓄積された技術が、広く一般消費者にも受け入れられたことを喜びます。
「触ったら手が濡れてしまいそうなリアルさ・シズル感と、でも触ってもなんともな~い! というギャップを楽しんでいただきたいです。これは皆さまに喜んでいただける! というアイテムを企画中ですのでお楽しみにしていただければ、と思います」
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