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「臭いに覚悟して」鑑賞 世界最大級の花・ショクダイオオコンニャク
12年がかかりで咲いた!東山動植物園の喜び
珍しい花が見られるけれど、独特の臭いにご注意――? 名古屋市の東山動植物園で、世界最大級の花といわれる「ショクダイオオコンニャク」が咲きました。なんと12年がかりで開花に至ったといいます。どんなお花なのでしょうか。(withnews編集部・水野梓)
東山動植物園が、ホームページに「お知らせ」を掲載したのは7月5日でした。
ショクダイオオコンニャクは「世界最大級の花」とされ、巻き付いている花びらのような部分を仏炎苞(ぶつえんほう)と呼びます。この部分が徐々に開いていき、見頃は2日しかないといいます。
特に気になるのは、サイトでお知らせしているような「臭いの覚悟」です。
東山動植物園の担当者に話を聞くと、「腐ったお肉を好む虫を呼び寄せる臭いなので、腐敗臭のような臭いでしょうか」と話します。
花粉をつけて、ほかの花へ運んでもらうために虫を引き寄せる「虫媒花」なのだそうです。
担当者は、「初日に臭いを発して虫を呼び寄せるので、次の日以降は臭いが弱くなります」と話します。
ショクダイオオコンニャクは、インドネシア・スマトラ島のサトイモ科の熱帯植物。現地でも絶滅のおそれがあるとされており、生態はよく分かっていません。
東山動植物園では、2011年から栽培に挑戦。コンニャク芋のような「塊茎」を埋めて育てますが、花が咲く「芽」が出てくるか、葉っぱになる芽が出てくるかどうかは、育ててみないと分からないのだそうです。
挑戦を続けた今年は、埋めてから半年ほど経った6月下旬ごろ、花を咲かせる「花芽」が育っていることが分かりました。
12年がかりで、ほかの園での育成方法などを試しながら手探りで育ててきた担当スタッフたち。開花をむかえて「夢がかなった」と感慨ひとしおのようです。
東山動植物園のショクダイオオコンニャクは、高さ1.43メートル、花は最大で85センチまで開いたといいます。ギネス記録では、3.1メートルの花も記録されているそうです。
担当者は「仏炎苞が開いているところはなかなか実際に見られないので、お客さんにも楽しんでいただいています」と話します。
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