ネットの話題
パンダの赤ちゃんと同じ! 大きさも重さもそろえたぬいぐるみが人気
開発担当者に聞きました
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開発担当者に聞きました
パンダの赤ちゃんが親に比べてどんなに小さく生まれ、その成長がどんなに大変なことなのかを分かってもらえるのではないか――。そんな思いから東京動物園協会が企画したぬいぐるみ「ほんとの大きさパンダの仔」が注目を集めています。開発担当者に聞きました。
2021年に上野動物園で生まれた双子のジャイアントパンダ。
今年6月に2歳の誕生日を迎える「シャオシャオ」(オス)と「レイレイ」(メス)です。
そんな2頭のぬいぐるみ「ほんとの大きさパンダの仔」が、上野動物園内のギフトショップとオンラインストア「Tokyo Zoo Shop」で販売されています。
昨年1月、2頭の公開日に合わせて記念商品として発売されたこのぬいぐるみ。
それぞれ2種類ずつあり、シャオシャオは生後0日目と13日目、レイレイは生後1日目と13日目をモデルに、大きさと重さを再現しています。
先日、ツイッターで紹介されると「本物そっくり」「生まれたては珍しい」といったコメントが寄せられ、注目を集めました。
「開発のきっかけは上司の何気ない一言です。『みんなパンダの赤ちゃんがどんなに小さく生まれてくるか知らないよね』という言葉でした」
そう話すのは「ほんとの大きさパンダの仔」の開発担当者で、現在は上野動物園事業課長を務める進藤明美さんです。
実は今回話題になった2頭のぬいぐるみに先駆けて、姉である「シャンシャン」(今年2月に中国へ返還)の同様の商品が販売されています。
実物大で同じ重さのぬいぐるみがあったら、パンダの赤ちゃんが親に比べてどんなに小さく生まれ、その成長がどんなに大変なことなのかが、分かってもらえるのではないか。
そんな思いでシャンシャンの「ほんとの大きさパンダの仔」を企画。
シャオシャオとレイレイについては、個体によって大きさや重さに違いがあることなども知ってもらえるのではないか、と考えたそうです。
実際に手にした人たちからは、「こんなに小さく生まれてくるんだ」「意外に重たい、ずっしりしているね」といったコメントが寄せられているそうです。
毛の色の変化に注目して、生後0~1日目と13日目をモデルに。
生まれて間もない時は産毛に覆われたピンク色ですが、徐々に黒い毛が現れ、10日ごろに黒色の毛がはっきりして、ピンクと黒のツートンに変化するそうです。
2種類のぬいぐるみを比べると、その違いが反映されていることがわかります。
「150g前後で生まれ、10日後には2倍近い300g前後になるという、成長の速さに驚きを感じたことも理由の一つです」
フォルムは少しデフォルメしていますが、耳の大きさやしっぽの長さ、爪の数など「かわいいけどリアル」を追求したといいます。
シャンシャンの時は生産が間に合わないほど人気だったため、シャオシャオとレイレイについては十分な数を準備。
しかし、今年に入って来場者数が急激に増えたことで、一部商品は欠品となっており、夏前には再販できると見込んでいるそうです。
話題になったことについては「動物園に来園されたお客様が、思い出として持ち帰る。思い出作りのお手伝いができたのかなと大変うれしく思っています」と進藤さん。
「来園していただき、本物の動物を見ていただくのが一番ですが、ぬいぐるみをはじめ商品を通じて、パンダに限らず生き物やその生息環境などにも興味を持つきっかけになっていただけるよう、今後も楽しくてほんの少し『へぇ~』と思っていただけるような商品を作っていきたいと思います」
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