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「4時間半でやっつけました」新品コンクリ超絶技巧で〝50年もの〟に
「『馴染ませて』と言われたので4時間半でやっつけました」。屋外の石段に手すりを取り付ける際、悪目立ちしてしまった支えのコンクリートを周囲の風景になじませてほしい――。そんな要望に応えた職人が〝ビフォーアフター〟をツイートしたところ、反響を集めました。投稿主に聞きました。
C.S.Model Design @CSModelDesign の「中の人」であるタナカさんは今月14日、「大工の友人に現場に連れて行かれて『馴染ませて』と言われたので4時間半でやっつけました」と投稿。手すりの柱を支えるコンクリートについて、周囲の風景になじませる「前」と「後」の写真を添えました。
「前」だとコンクリートは白っぽく目立っていますが、「後」ではコケむした雰囲気で周囲にとけこんでいます。いいねは10万件を超えました。
「4時間半で50年くらい経過してる」「タイムふろしき…?」と称賛のコメントが集まりました。
大工の友人に現場に連れて行かれて「馴染ませて」と言われたので4時間半でやっつけました。
— C.S.Model Design (@CSModelDesign) April 14, 2022
#これを見た人は加工前と加工後を貼れ pic.twitter.com/ZGmqunkCHk
タナカさんによると、作業と撮影は2016年2月です。「友人の大工が受注した仕事で、手すりの柱の支え部分のコンクリートブロックが色的に目立ってしまっていました。そこで、『馴染ませて』と私に依頼がありました」
事前に下見。その上で、黄土、赤、黒、白の4色を混ぜ合わせ、「基本色」「味付け色」「汚し色」「コケの色」を用意したそうです。
割り当てられた作業時間は、日没までの4時間半。「スピード優先のスポーツ感覚」で、はけを使って塗っていきました。「ここまでツイッターで評価されるとは思っていませんでした」と話します。
タナカさんは、造形をメインに手がけているそう。塗装は「専門ではない」と話します。
作業で使ったのは、あえて経年劣化したように見せる「エイジング」と呼ばれる塗装技術です。いまもエイジングの受注をしていますが、当時は擬岩や恐竜化石レプリカの塗装の仕事が多かったので慣れていたと言います。
「もともと美大で油絵をやっていたので多少の絵心はあったのかと思いますが、平面に描くのと立体に描くのは違いますし、仕事で鍛えられたのではないかと思います」
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