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「脳がバグる」1ミリ角の極小サイコロ 溶接職人の「美」に震撼走る
「1mm角サイコロ…ちょっとすごいくない?」。そんな投稿に「脳がバグるレベル」「正気の沙汰じゃない」と注目が集まり、職人たちが震えました。投稿主 @mtd_weldy に聞きました。
「1mm角サイコロ」「板厚0.05mmのステンレスの箔板を、溶接で繋ぎ合わせて組み上げています。…ちょっとすごいくない?」
投稿は今月6日。そんな文面とともに、2枚の写真が添えられていました。
1枚は、指の上にゴマより小さな物体がのった写真。もう1枚が、その物体を拡大して撮影した写真です。
そこに写っていたのが、一辺が1ミリの「1mm角サイコロ」です。
いいねは3万件を超え、「脳がバグるレベル」「正気の沙汰じゃない」「溶接を生業とする者として興奮を禁じ得ない!」などのコメントが並びました。
精密板金のマツダが作る「1mm角サイコロ」
— ウェルディー ちゃん【株式会社マツダ】 (@mtd_weldy) April 5, 2022
板厚0.05mmのステンレスの箔板を、溶接で繋ぎ合わせて組み上げています。…ちょっとすごいくない? #日本モノづくり #板金だってできるもん pic.twitter.com/UkoXhQ3c5k
投稿したのは、静岡県富士市に本社のある「マツダ」です。「精密板金加工」や「レーザー切断加工」を行う会社です。
まず、薄さ0.05ミリのステンレスにサイコロの「展開図」を作成。切り出した後に溶接したそうです。
「ピンセットで折り曲げ、つかんで固定させ溶接を行っています」と同社の担当者は話します。
溶接では、固定されたレーザー光を当てますが、手元のピンセットは手持ちです。「手術のように、画面を見ながらピンセットで支えて溶接しています。呼吸で揺れてしまうので、息を止めながらの作業です」
同社では、約4年前に「超微細・超薄板溶接」部門を立ち上げたそう。
「職人が、100mm角サイコロから少しずつ小さい形にチャレンジしていき、1mm角サイコロまで至りました」。1ミリに至ったのは2年ほど前。写真は、その時のもので、今でも数名の職人しか作ることができないそうです。
今回、注目を集めたのが、「溶接ビード」の美しさです。「溶接ビード」は溶接の際にできるつなぎ目の盛り部分。技術力がないとでこぼこしてしまうそうです。
同社の担当者は「まだまだ世間に知られていない技術ですので、溶接の可能性を知っていただけるよう今後も発信していきたいと思います」と話します。
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