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我が子が死ぬほど泣いた理由 夫婦で「育児レベル上がった」話に共感
会話していく気持ちの大切さ
初めての子育ては試行錯誤の連続です。子どもがなかなか泣きやまなかった夜を、夫婦で乗り越えた、「育児レベルが上がった話」というマンガに共感が集まっています。作者に話を聞きました。
場面は、子どもが産まれて2週間ぐらいの土曜の夜。
ミルクはあげたし、オムツも替えた、温度も適温……。なのに、全然泣きやまない子どもに、子育て初心者の夫婦はうろたえます。「もう打つ手がない……」「具合が悪いのかな……」
熱はありません。ボリュームアップする子どもの泣き声と、自分たちの無力さに、精神が削られていきます。
「泣きすぎて死んじゃうよ!」
その時、夫の頭にふと、浮かんだことがありました。「なんか肛門のまわりが少し赤かったんだよね」
ネットで調べると「おむつかぶれ」と「おしりを洗ってあげる」という対処法が出てきます。
「死ぬほど泣いてるのに、こんなんで治るんだろうか……」
わらにもすがる思いで、子どものおしりを洗ってみました。
すると、ピタっと子どもは泣き止み、夫婦は安堵の涙を流すのでした。
このマンガには、「育児初心者パパママの教科書」「なんでこんなに泣くのか心配で、あれこれやった」「外が明るくなるまでずっと抱っこして過ごしたことを思い出しました」「子どもと育児レベルどんどんあげていきたい」「でも、原因がない夜泣きがあるのも真理……」など共感を集め、1.5万件のいいねがつきました。
赤ちゃんが泣いてる原因がわからないときにこの漫画を思い出して助かった方が最近いたので再掲しておこう。
— 桜田麩コウイチ@残念なヨメちゃん! (@yomebaka) August 8, 2021
育児レベルが上がった話1/5 pic.twitter.com/WezBZsfTmj
作者の桜田麩コウイチさんは、ITエンジニアの傍ら、子育てや妻との日常をエッセイ漫画に描いています。
マンガで「生後2週間だった赤ちゃん」は、今は無事に成長して、2歳になりました。
あのときに描いたマンガを、最近、ブログで引用していた人がいました。深夜にぐずり始めた子どもに戸惑っていた時に、ふと以前読んだこのマンガを思い出し、オムツかぶれの対処をしたら、無事に寝てくれたという内容でした。
「意外と新人パパママさんの役に立つのかも、と思ってツイートしてみることにしました」
再投稿したツイートには、リプライで、先輩ママパパがおむつかぶれの役立ちグッズや、泣いてる原因についてのアドバイスをさらに連ねていき、「集合知」のように、拡散していきました。
子どもがなぜ泣いているのか分からず、右往左往した日々。当時の自分たちに、今ならどんな言葉をかけたいですか?
そう質問すると、こんな答えが返ってきました。
「これは結構難しい質問ですねー。今の自分たちが当時の自分たちになにか言ったら、『2年後のおまえたち、余裕あるなら手伝いにきてよ!』って言われる気がします(笑)」
「当時は何度となく心が折れていたヨメも、今では『小さい赤ちゃん抱っこしたい』とか『育児で眠れてないママを寝かせてあげたい』などと言うようになったので、もしかしたら助けに行ってくれるかも。(でもすぐ一緒に行ったコウイチだけ残して帰ってきそうです)」
「なんとかなるさ!」と楽観視するのではなく、「応援に行きたい」という答えに心を打たれました。
今まさに、孤独な夜を過ごしている子育て初心者の方たちにも、メッセージを送ってくれました。
「ちょっと長くなりますが……。産後の母親は思ってる以上に身体がボロボロですし、まともに眠れなくて精神もボロボロになっていくし、それでも小さな我が子を守ることを一番に考えてしまうので、パートナーがその負担を減らすように、いい感じに会話しながら育児していく気持ちが大事なのではないかと。
今回のツイートでも『夫婦で一緒に考えてること』が評価されたりしてましたので、そんなことを伝えられればと思いました」
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