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「1杯500円」のコンビニコーヒー ローソンの狙いとは?担当者に聞く
ローソンが1杯500円のコーヒーを発売し、注目を集めています。
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ローソンが1杯500円のコーヒーを発売し、注目を集めています。
すっかり定着したコンビニのコーヒー。できたてを100円ほどで提供している人気の商品です。そんななかで、ローソンが1杯500円のコーヒーを発売し、注目を集めています。いったいどんな狙いがあるのか、担当者に話を聞きました。
話題になっているのは、全国のローソンマチカフェ展開店舗で11日から販売されている「ティピカ スペシャルリザーブ パナマ・ベルリナ農園」。価格は税込み500円です。
パナマ・ボケテ渓谷の高地にある名門「ベルリナ農園」で栽培されたコーヒーで、しっとりとした舌触りで柔らかく、フローラルを思わせる香りが特徴です。
通常、コーヒーの木の寿命は30~40年といわれていますが、今回は樹齢100年以上の木から収穫した、非常に希少な豆を使用しているそうです。
ネット上では「試しに飲んでみたい」「この値段ならスタバとかドトール行くよね」といったコメントが寄せられています。
実は、ローソンが高価格帯のコーヒーを販売するのは今回が初めてではありません。
2014年5月発売の「イパネマリザーブ」を皮切りに、今回の商品も含めて計22品を200円~500円の価格帯で販売。
今年2月の「パナマ ベイビーゲイシャ」、6月の「ハワイコナアイスコーヒー」、10月の「ブルーマウンテンNo.1」も1杯500円でした。
高価格帯のコーヒーを提供する狙いとは? ローソンのデリカ・FF商品部のシニアマーチャンダイザー、山田英臣さんに話を聞きました。
――この商品を企画したきっかけは
ローソンでは、2014年から世界各国の「シングルオリジンコーヒー」を数量限定で発売しており、これまでに8カ国の22品を提供してきました。
シングルオリジンコーヒーとは、異なる種類の豆をブレンドせず、単一品種で楽しむコーヒーを指します。豆本来の特徴がストレートに出るため、味わいや香りなどの違いを楽しめます。
今回発売する「ティピカ スペシャルリザーブ パナマ・ベルリナ農園」は、年間生産量2.7tのうち、約1tをローソンで仕入れてご提供するため、他ではなかなか味わうことのできないコーヒーです。
通常お買い求めいただけるコーヒー(Sサイズ税込み100円)に加えて、世界の希少なシングルオリジンコーヒーを楽しんでいただきたいという想いから、発売しました。
――通常のマチカフェと同じマシンを使って提供するのでしょうか
同じエスプレッソ方式のコーヒーマシンで、専用口からティピカコーヒーの粉を入れて抽出しています。
――500円という価格設定に至った経緯は
樹齢100年以上の樹木から収穫した希少な豆を使用しているため、500円という価格になりました。希少性が高く、あまり市場には出回らないため、比較は難しいですが、コーヒー専門店で提供された場合は800~1000円程度になるのではないでしょうか。
――喫茶店などで1杯500円といわれても違和感はありませんが、マチカフェのコーヒーSサイズの5倍となると高く感じる人もいるようです。そのあたりの苦悩は
苦悩はないです。ローソンのマチカフェでは、通常のコーヒーも並行して販売しています。コーヒーは嗜好品ですので、お客様がお好きなコーヒーをご自由に選んで、お楽しみいただければと考えています。「選択肢のひとつにティピカが加わった」と、思っていただければ。
――「500円ならスターバックスに行く」といった声もありますが、差別化を図る方法は
差別化という視点では特に考えておりません。お客様がお好きなコーヒーをお好きな場所で楽しんでいただくための選択肢のひとつとして、お楽しみいただければ何よりです。
――オススメの楽しみ方は
樹齢100年以上の木からのみ収穫した希少なコーヒー豆を使っていますので、味わいや香りだけでなく、「もう出会うことのないコーヒーになるかもしれない」という視点でも、お楽しみください。また、コーヒー専門店などで扱っている通常の「ティピカ」と飲み比べをして、楽しんでいただくのもよいかと思います。
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