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#16 ネットの話題フカボリ
「妖怪弁当」レベル高すぎ 河童ゼリー・ぬらりひょんポテト…全14種
今月18日に岩手県金ケ崎町で提供された「妖怪弁当」が、ツイッター上で話題になっています。
今月18日に岩手県金ケ崎町で提供された「妖怪弁当」が、ツイッター上で話題になっています。マッシュポテトで作った「ぬらりひょん」や、キウイで作った「河童」のゼリーなど、見た目のインパクトは抜群です。企画したまちづくり研究会の代表に話を聞きました。
今月18日、narumi(@11141141)さんがツイッター投稿した妖怪弁当の画像。
弁当箱の中には、ぬらりひょんやねずみ男、一反木綿、輪入道といった妖怪をかたどった料理が計13種類も詰め込んであり、デザートとして河童のゼリーまで付いています。
この画像に加えて、お弁当の包み紙を写したものも投稿されており、こちらには各料理の解説が書かれています。
お弁当を見てnarumiさんは「可愛いくて食べるのがもったいない!」と思ったそうです。
この投稿に対して「素晴らしすぎです」「作り手の愛情がものすごく感じられます」といったコメントが寄せられ、リツイートは7千、いいねは1万8千を超えています。
ゼミの合宿で食べた妖怪弁当がかわいいからみて pic.twitter.com/BihDmrOOqP
— narumi (なるちゅー) (@11141141) 2018年8月18日
妖怪弁当を企画したのは「金ケ崎まちづくり研究会」の代表・高杉郁也さん(50)です。
「8月1日から26日まで開催している『幽霊 化け物 妖怪 画展』の中のイベント『妖怪会議』の参加者に提供するために作ったものなんです」
金ケ崎町には、生け垣が続く江戸時代の武家町が残っており、国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれています。そんな地区のまちづくりに取り組んでいるメンバーの中に妖怪好きがいて、「幽霊 化け物 妖怪 画展」を企画。今回で13回目になります。
「妖怪弁当を作り始めたのは5~6年ほど前から。妖怪御膳にした年もありましたが、『持って帰りたい』という声が多いので、最近はお弁当にしています」
妖怪弁当の料理については、食堂としても営業している「侍屋敷 大松沢家」のメンバーと一緒に高杉さんがアイデアを出しています。
毎年、この時期が近づくと「何か妖怪弁当に使える食材ないかな」と野菜や果物などを見る度に考えてしまうそうです。
「なるべく前の年とかぶらないように心がけているのですが、なかなかピッタリくる妖怪がいないんですよね。今年はこっそりキャラ弁の定番『ソーセー人』も入れちゃいました」
今回のイチオシ料理を尋ねると、マッシュポテトで作った「ぬらりひょん」と、キウイで作った「河童」のゼリーを高杉さんは挙げました。
「ぬらりひょんは、ジャガイモ・牛乳・バター・塩こしょうでシンプルに作りましたが、目がポイントです。ビーツを使ったのですが、その赤がしみ出した感じが妖怪っぽいんです。河童ゼリーは、キウイの種と白い部分を見て『これは河童の皿に使える』と思いました」
妖怪の研究報告やファッションショーなどもあって、今年の妖怪会議も盛り上がったそうです。地元で開いたイベントが話題になったことについて、高杉さんはこう話します。
「狙ったわけではないので、narumiさんにとても感謝してます。参加した人が楽しんでくれればと思っていたのが、ツイッターを通じて参加していない人たちにも見てもらえたので。来年も企画しますので、みなさんぜひ金ケ崎に足を運んでくださいね」
ツイートしたnarumiさんは「手が込んでいて本当に素敵なお弁当だと思うので、私のつぶやきを見てくださった、たくさんの方たちとこの気持ちを共有できてうれしいです」と話していました。
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